翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年秋、スペイン巡礼(フランス人の道)。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。おかげさまで三刷になりました。

朽ちていく橋に自分を重ねる

帯広は何度でも行きたい地。JALのバーゲンがあると、つい航空券を買ってしまいます。 モール泉にサウナ、水風呂。駅前の徒歩圏に何軒もの選択肢があるのですから。 先月の帯広の旅は少し長めの日程にして、糠平温泉まで行ってみることにしました。 タウシュ…

旅の終わりは近づいている

フリーランスの仕事から徐々に引退して、旅暮らしを実現しつつあります。 旅に出るのはだいたい平日。週末は宿泊費が高くなるし、スポーツクラブのダンスレッスンを休んでばかりもいられないので自宅に戻るようにしています。 私にとっての理想の生き方です…

生きることは旅すること

宗教学者の植島啓司は1年のうち200日を旅をして過ごすそうです。世界各地のフィールドワークでしょうか。いいなあ。宗教学とか文化人類学の学者になればよかった。でも、下世話な文章しか書けないので論文は無理です。得意なことを仕事にして、得たお金で旅…

失敗だらけの日々

最高だった山梨・下部温泉の元湯橋本屋。 近いうちにまた行こうと高揚した気分で帰宅して荷解きをしていると、部屋の鍵が出てきました! 初めての宿泊で、まさか宿泊代を踏み倒すとは思われていないだろうけれど、早めに払っておいたほうがお互いに安心だし…

甲府駅の1と1/2線

下部温泉に行くには、甲府駅で身延(みのぶ)線に乗り換えます。JR東日本のSuicaが使えるのは甲府までで身延線はJR東海となります。 特急ふじかわの特急券をネットで買っておこうとしたのですが、JR東日本では甲府と静岡区間しかなく、JR西日本では静岡発着…

大輪の花を咲かせた女将さん

増富ラジウム温泉の常連さんから「ぬる湯が好きだったら、下部(しもべ)温泉もいい」と聞きました。お湯が良さそうな宿がありましたが、混浴なのでハードルが高い。のぼせないので延々と入れるのがぬる湯の良さなのに、男性がいるとリラックスできないかも…

バイキングの流儀

JALのバーゲンで購入してあった羽田・新千歳便。関東は暑い日が続いていますが、北海道は温泉巡りにふさわしい季節の到来です。 札幌の奥座敷、定山渓温泉へ。宿はゆらく草庵。 dormy-hotels.com 日本株はほとんど手放しましたが、共立メンテナンスはずっと…

増富ラジウム温泉で詐病?

8月も下旬なのに、東京では灼熱の日々が続いています。 こんな時こそ、ぬる湯。夏バテの体にじわじわ効きそうです。新潟の栃尾又温泉は人気の宿なので、思い立ってすぐというわけにはいきません。 bob0524.hatenablog.com そこで思い出したのが山梨の増富ラ…

アートか落書きか

コロンビアのボゴタで楽しんだビアター(Viator)の現地ツアー。モンセラーテの丘もよかったし、ラ・カンデリア地区のグラフィティツアーも発見に満ちたものでした。 グラフィティは日本語にすると「落書き」ですが、ボゴタではストリートアートと呼ばれる水…

格差によって分断された街

コロンビアでは、ガルシア=マルケスゆかりの地を巡るカルタヘナのウォーキングツアーを始めとして現地発着のツアーにあれこれ参加しました。 主に利用したのがビアター(Viator)。トリップアドバイザーの傘下企業で、世界各国のツアーやイベント参加チケッ…

コロンビア化する日本

コロンビアの旅の前に、ガルシア=マルケスの全著作を読みました。再読を重ねている『百年の孤独』『コロナの時代の愛』といった小説に加え、ノンフィクション作品にも改めて感銘を受けました。 誘拐の知らせ (ちくま文庫 か 5-3) 作者:G・ガルシア=マルケ…

世界は自分を映す鏡

先月のコロンビア旅行の余韻にひたる日々。あんなにすばらしい体験は、もう味わうことができないんじゃないかと思うと、平凡な日常を味気なく感じてしまいます。 コロンビアでは日本人が大人気。有名人でもないのに「一緒に写真を撮ってくれませんか」と声を…

過度に恐れず、油断せず

コロンビアには一生、行くことはないだろうと思い込んでいたのは、ガルシア=マルケスの『誘拐の知らせ』を読んだから。 誘拐の知らせ (ちくま文庫 か 5-3) 作者:G・ガルシア=マルケス 筑摩書房 Amazon ノンフィクションですが、ガルシア=マルケスの筆力…

どこでもいいからどこかに行く

コロンビアから帰国して10日ほど。気がつくとコロンビアのことばかり考えて時差ボケも引きずったまま。旅を持って旅を制すというわけで花巻と盛岡へ。 花巻温泉のホテルが最高。3つのホテルが内部で連結されていて、各館の温泉が自由に楽しめます。しかもす…

日本人作家の推しは誰?

ガルシア=マルケスが生まれたアラカタカ、学生や記者として過ごしたバランキージャ、カルタヘナ、シパキラも訪れた夢のようなコロンビア旅行。 首都ボゴタの国立図書館のガルシア=マルケス展が旅の締めくくりとなりました。 bob0524.hatenablog.com 日本関…

旅先の洗濯が好き

家事が苦手で、できれば外注したい。特に掃除と料理。でも洗濯は意外と苦になりません。全自動洗濯機で洗って干せば今の季節ならすぐに乾きます。ズボラな人間にとっては手軽に達成感が味わえるのがいいのでしょう。 旅先では下着や靴下を手洗いして荷物を減…

丸腰で世界に向かうな

好き放題に世界を旅するライフスタイルを目指しているのですが、準備がなかなか大変です。 スペイン巡礼では、歩けるところまで歩いてアルベルゲ(巡礼宿)に泊まればいいと考えていたのですが、巡礼者が増加してそんな気ままな旅は不可能に。宿を予約して歩…

コロンビアで流れる「真夜中のドア」

17日間のコロンビアの旅から帰国しました。 長年の夢でしたが、危険なイメージが強く無事に帰って来れるかどうか不安も感じました。しかし、特に恐怖を感じることもなく、むしろコロンビアの人たちの温かさに触れることが多い旅でした。 アンデス山脈の高地…

カルタヘナでダンス・ダンス・ダンス

コロンビアに行きたかったのは、ガルシア=マルケスに加えてズンバの創始者であるベド・ペレスの国だったから。 uranai8.jp 本場でぜひズンバのレッスンに出てみたいと意気込んでいたのですが、コロンビアではズンバはほとんど知られていません。 アラカタカ…

カルタヘナでガルシア=マルケスの聖地巡礼

『百年の孤独』の舞台であるアラカタカからバランキージャに戻り、カルタヘナへ。 大航海時代、スペインの船団にとって初めてのアメリカ大陸寄港地で「ラテンアメリカの黄金の扉」と呼ばれた都市です。今は多くの大型クルーズ船が寄港します。 コロナ前の201…

アラカタカで政治に巻き込まれ作家になる

『百年の孤独』の舞台、アラカタカの街を散策していると、教会前の広場から音楽が聞こえてきました。音楽が終わると何かのスピーチ。選挙運動なのでしょうか。ガルシア・マルケスの短編にもよく出てくる光景です。 2匹の犬まで熱心に耳を傾けているのがおも…

迷宮のマコンドからアラカタカへ

ボゴタで現地の日本人ガイドと合流して空路でバランキージャへ。コロンビアの旅行業界で働く唯一の日本人です。 ガルシア=マルケスが小・中学校時代を過ごし、ジャーナリストとして働いた街です。母のルイーサ・サンティアガが「実家を売るためにアラカタカ…

ダラス・フォートワース空港を駆け抜け地球の反対側へ

あれほど望んで計画したことなのに、コロンビア行きが近づいてくるとおびえが出てきました。 Netflixの『ナルコス』はコロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルとアメリカの麻薬取締捜査官たちの死闘を描いたドラマで、出発までに観ておくつもりだっったのです…

「朝日のあたる家」を聞きながら

先日の飛騨高山と仙台のツアーを選んだ決め手は、最終日の宿が秋保温泉の佐勘だったから。 bob0524.hatenablog.com 佐勘には「神は細部に宿る」という週末の夜だけ営業するカフェがあります。今回は日曜日だったので、行くことができました。 www.hotel-saka…

『百年の孤独』を代わりに旅する

『百年の孤独』は読者を選ぶ本です。私の場合は続きが読みたくて夢中になり気がついたら夜明けになっていました。その一方で、最初の1ページで投げ出したという人も多いのでは。 そんな人にはこの一冊を。 『百年の孤独』を代わりに読む (ハヤカワ文庫NF) 作…

東京大学文学部で『百年の孤独』を学ぶ

易者にとって一年で一番忙しいのは、陰が極まって陽に転じる冬至の日。一年の成り行きや指針を得る年筮を立てる日です。 だったら陽が極まって陰が転じる夏至にも何かしようとウラナイ8の天海玉紀さんと始めた会。 note.com 陽が極まる日だからこそ、自らの…

添乗員という仕事

結婚40周年で参加した上高地・飛騨高山・太平洋フェリー・仙台のパッケージツアーは女性の添乗員さん同行でした。 bob0524.hatenablog.com 今回の添乗員さんの仕事ぶりを観察したり裏話を聞くのが、観光地巡りの何倍もおもしろかった! 仕事であちこち行ける…

パッケージツアー、パッケージライフ

コロンビア旅行を前にガルシア=マルケスの著作を再読するのに忙殺されているうちに、結婚40周年となりました。 ジューンブライドにあこがれて梅雨入り前のタイミングで、夫との共通の母校のチャペルで挙式。40年も過ぎたなんて信じられないのは、独身時代よ…

いつも心ここにあらず

フリーランスで働いてきたので、完全にリタイアというわけではありませんが、徐々に仕事を減らして旅行三昧の日々を計画していたのが2020年前後。苦労して続けていた日本語教師の非常勤講師も休職しました。 そこにコロナ禍。旅行どころではなくなりました。…

1時間20分、12時間、7週間

今回の島根への旅は往路だけサンライズ出雲を利用しました。 JR西日本のサイトに登録し、発売日の午前10時きっかりに予約を取りました。復路はいつものようにJAL。飛行機はバーゲンに合わせて早めに格安で予約できるのに、JRは1か月前しか予約できないのが…