翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

2016-01-01から1年間の記事一覧

一年中、サンタクロース

易者の年の区切りは冬至だし、四柱推命や九星気学は立春が一年のスタート。 それでも、世間一般の年末年始ムードに合わせて、この一年を振り返ってみます。四半世紀以上、フリーランスで気ままに働いてきた私が一念発起して教壇に立つようになった年。 本当…

無意識の井戸から水を汲む

冬至の日は、易者にとって一年で最も大切な日です。ウラナイ・トナカイで受講者の皆さんと年筮を立てるようになって、ますます私の中で冬至の意味が強くなりました。一年が終わり、また次のサイクルへと入る切り替わりのタイミングだとしっかり実感します。…

2016冬至「一陽来復!易で占うあなたの2017年」ありがとうございました

天海玉紀先生のおかげで、冬至の夜に易の会を開くことができました。今年で2回目。講座ではなく、各自が年筮を立てる会です。 参加者は6人。これが易の六爻に対応し、玉紀先生と私を加えて8人となり易の八卦に。玉紀先生が告知から受付まですべて担当して…

「自分は運がいい」と思うための吉方取り

「吉方に行って開運」なんていうと、たいていの人からは「そんな迷信みたいなこと」とあきれられるでしょう。 陰陽師が活躍した平安時代じゃあるまいし、平成の世になってもそんな非科学的なことを信じて実行している人間がいるとは!たしかに、吉方取りで開…

いすみ鉄道・伊勢海老急行で仕事運の極意を垣間見る

申子辰(さるねたつ)の吉方取りで千葉の九十九里浜に2泊3日で出かけました。 旅のハイライトは、いすみ鉄道のランチクルーズ。催行日が限られているので、12月の伊勢海老急行に合わせて旅程を作りました。長年にわたり赤字を出し続けてきたいすみ鉄道に公…

申年・子月に辰方位へ吉方取り

東洋占術を学んで以来、年だけでなく月や日の十二支も意識するようになりました。西洋の暦が入って来る前の日本では、年・月・日・時間を十二支で呼んでいました。 午(うま)の刻が正午12時からの2時間、子(ね)の刻は午前0時からの2時間。「草木も眠る…

人生すべて潜入取材

ユニクロで潜入取材していた横田増生氏が解雇を通知されました。 横田氏の扱い次第で、ユニクロは懐の深いところを見せられるチャンスだったかもしれないのに、そうもいかなかったのでしょう。先週(12月1日発売)の週刊文春のルポ「ユニクロ潜入一年」を読…

平穏死を迎え、墓に入らない

人間は、いつ死ぬかわかりませんし、安楽死が認められていない日本では、死ぬ時期をコントロールできないと思っていました。 私が恐れているのは、病院のベッドに縛り付けられ、延命治療によって延々と生かされ続けること。でも、そうなったらそうなったで、…

選択の数は多すぎても少なすぎてもいけない

年末に向けて、占い師は忙しくなります。 来年の運気が気になりますし、今年がぱっとしなかったら、来年こそいい年にするために、占い師の力を借りたくなります。占い雑誌全盛だったころは、秋口から原稿依頼が集中したものでした。占い学校で同級生だった優…

2017年は60年に一度の丁酉(ひのととり)の年

東洋占術を学んで以来、毎年が特別な意味を持つようになりました。 十二支は12年で一巡しますが、甲乙丙丁…の十干と組み合わせた六十干支(かんし)は60年サイクル。来年の酉年は丁酉(ひのととり)年で、2017年の次の丁酉は2077年ですから、もう若くない人…

人生はすべて縁起で回っていく

映画『Buddhist 今を生きようとする人たち』の上映会後、監督の後藤サヤカ氏とジャーナリストの佐々木俊尚氏のトークショーがありました。後藤監督は、この映画を撮ろうとして撮ったのではなく、三浦明利氏の記録映像を撮っているうちに、次から次へと仏教関…

what to doではなく、how to do

映画『Buddhist 今を生きようとする人たち』の上映会に行ってきました。 http://buddhist-movie.com/ 3年前の秋、仏教伝道協会で開催されたシンポジウム「ここがスゴイよ 日本人の仏教観」。阿佐ヶ谷七夕祭りで知り合ったばかりの天海玉紀先生と参加しまし…

使者の首を打つ

精神科医の春日武彦氏の『鬱屈精神科医、占いにすがる』を読んだのがきっかけなのか、占い関連の新規仕事が入って来るようになりました。そして、昨年に続き今年も、天海玉紀先生のお力添えにより、冬至にウラナイ・トナカイで易の講座を開きます。 12/21 「…

 ストーリーテラーとしての占い師

タイトルに惹かれて読みました。鬱屈精神科医、占いにすがる作者: 春日武彦出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2015/12/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見る精神科医として働きながら、40冊以上の本を出している春日武彦氏。 医学部に合格す…

言葉にして気持ちを伝えよう

日本語学校の作文クラスで教えていると、学生の書いた日本語に心打たれることがよくあります。自己紹介というテーマで、自分の名前についても書かせました。アメリカ人のブルスの作文。 母は私をブルスと名付けました。英語でガチョウはグースです。私は母に…

名前をみつける

日本語学校の作文授業では、クラス全体に一つのテーマを与えてそれぞれのレベルに応じて日本語を書くようにしています。 6週間で1サイクルで、最初は自己紹介から。 初心者は、出身国や年齢、誕生日。もう少しレベルが上がると、自分の名前について書きま…

宝くじに当たっても平穏に暮らすには

開運術なら、「宝くじに当たる法」がすんなり来るのですが、宝くじに当たるとかえって不幸になるケースをさんざん見聞きしてきました。 http://d.hatena.ne.jp/bob0524/20160908/1473298275先日、友人からこんな話を聞きました。 親類から思わぬ遺産が入って…

現代版浦島太郎

日本語学校の作文のクラスで教えています。 大学や専門学校への入学を目指す日本語学校では、論文やレポートの書き方を指導するのでしょうが、私が教えている学校は短期の語学留学が大半で、アニメや漫画を通して日本に興味を持ったという学生も多いので、で…

帰るべき家がわからない

NHKラジオ英会話、来月からは講師の遠山顕先生が急病のため、再放送になるそうです。 日本語学校で教えるようになって「急に病気になったらどうしよう」と不安になることがよくあります。生身の人間を相手にする仕事は、プレッシャーが大きく「なんでこん…

くじ引きで決まる人生

阪神タイガースが好きで、ゲームの勝敗より選手の人生に興味があります。だからドラフト会議と、戦力外通告のテレビ番組には釘付けになります。昨年のドラフト会議では、明大の高山俊を引き当てました。 しかし、くじを引いた瞬間、ヤクルトの真中監督がガッ…

欲しいものは欲しいと言ったら沈黙する

優春翠とは、定期的に近況報告をしています。占い学校の四柱推命講座が最初の出会いの場でしたが、五行の喜忌(木火土金水のどの五行が巡ってきたら吉か凶か)が一致しているようで、相手の状況を聞けば、自分の運気もよくわかるのです。 新しいことを始める…

軽業師のノーベル文学賞

ディラン先生がノーベル文学賞候補というのは、ジョークのようなものだろうと思っていたのに、本当に取ってしまうとは。 授賞理由は「新しい詩的な表現の創造」とのことですが、ディラン先生自身、詩人と呼ばれることを嫌っているんですけどね。 You don't h…

記憶力より想像力

松江の小泉八雲記念館では、ラフカディオ・ハーンの生涯にさまざまな側面からスポットライトを当てています。今回は、英語教師としてのハーンを中心に見て回りました。ハーンが英語教師になったのは、日本で食べていくための方便だったのではないかと漠然と…

フランス人の登竜門

日本語教師養成講座に通っていた頃、文型の導入を練習するのも大切だけど、日本オタクに向けて漫画喫茶で一通りの基礎知識を得るほうが重要ではないかと考えたものです。 日本語学校の職員室では、「授業準備が忙しいので、漫画やゲームにうつつを抜かしてい…

「あなたの言葉でなければ、いけません」

小泉八雲ゆかりの松江の地を訪ねてみたいと思い立ったのは、『怪談』を好む外国人学生が多いからです。妖怪や幽霊はおそろしいけれど、心惹かれるものです。自国の怪談と比べるのも興味深いもの。 日本のお話そのままでなく、小泉八雲というフィルターを通す…

片道切符の人生

9月も末だというのに真夏のように暑い東京を離れ、島根へ向かいました。親友の優春翠が、実家のある島根と関東の二拠点を生活を始めたことがきっかけで、私も年に一度のペースで島根を訪れるようになりました。 東京から島根は遠いようでいて、飛行機を使え…

伸び縮みする時間

ようやく9月が終わります。 「ようやく」と書いたのは、3月から長い長い半年間だったからです。3月から日本語教師として教壇に立つようになり、「なんでこんな難儀なことを始めたのだろうか」と過去の自分の決断を責めてばかりいました。失敗の連続で、学…

転倒注意

今月のNHKラジオ英会話のテーマは、LA Story(ロサンゼルス物語)。テキストの前書きによると、小津安二郎の『東京物語』のアメリカ版だそうです。アリゾナ州フェニックスで一人暮らしをする老いた父とロサンゼルス在住の娘夫婦が登場します。 父が転倒して…

ハゲタカファンドとして生きる

月曜日は、月1回営業の「まるごと食洞@吉祥寺」でした。 http://ameblo.jp/goldenhumor/日本語学校でお昼の授業を終えて、吉祥寺に向かい、扉を開けると、玉紀さんと杏子さんが! 約束していたわけでもないのに、ふらりと行って顔見知りに会える場所がある…

アイルランドのような田舎へゆこう

エドナ・オブライエンの『カントリーガール』を読んだのは10代の後半でした。 舞台がアイルランドというのが、手に取った理由です。当時、田舎の高校生だった私にとって、外国ははるかに遠く、一生のうちに何回、海外に行けるのだろうかと考えていたものです…