何度も沖縄に来ているのですが、コザを訪れるのは初めて。
沖縄はアメリカ文化の影響を強く受けていますが、嘉手納基地に隣接するコザは特にその傾向が強い街です。今回の旅の目的は、英語が飛び交うライブハウスでアメリカ音楽を聴くことですが、そんなお気楽なことで行っていいのものか。台湾有事がささやかれる今、米兵がらみの事件に巻き込まれたら、左翼と右翼双方から激しくバッシングされそうです。しかし今行かなくてはいつ行けるのでしょう。台湾問題がすっきり解決するには時間がかかりそうだし、年を重ねるごとに気力と体力が失われていく私は思い立った時に行動するしかないのです。
那覇から路線バスで1時間半ほど。宿泊するホテル近くのバス停で降りました。コザに初めてできたビジネスホテルという触れ込みの宿です。チェックインの3時まで時間があったので遅めのランチを食べることにしました。
Googleマップで良さそうな店を探し、定食がおいしいという食堂へ。「でいご」は沖縄を代表する赤い花です。

男性が一人で切り盛りしていました。この人の接客も口コミで絶賛されています。「年配の客が多く一人一人に気を配り、最後には何も言わずに持ち帰り容器を食べ残している常連さんの机にそっと置いていました」という一文にグッときました。ぜひ会ってみたいし、この人が作る料理を食べてみたい。

フーチャンプル定食、ご飯を半分にしてもらいました。ゴーヤや豆腐、そうめんのチャンプルもいいけれど、私は沖縄独特の圧縮麩を使ったチャンプルが好き。野菜がたっぷり入った滋味あふれる一皿でやさしい味付けです。
昼食には遅い時間なので私の他にはお客さんが一人だけ。その調理も終わっていたのでお会計の時に「これまで食べたフーチャンプルの中で一番おいしかった。Googleマップの口コミは本当だった」と話しかけてみました。嬉しそうでちょっとおどろいたようなのでスマホを取り出して見せてあげました。「フーチャンプル最高においしかったです。こういうのが食べたかったの一言に尽きる。味噌汁にも具材たっぷりで大満足」という口コミを読み上げると「そんなふうに書いてくれた人がいるんだ」と感無量のようす。こんなに喜んでもらって、私も幸せな気持ちになりました。
こうしたちょっとした出来事が旅の思い出となります。観光名所を回ってもすぐ忘れてしまうのに。
米軍基地の街といってもコザは普通の人たちが日常生活を送っているのです。街に着いての最初の体験で、この街と私の相性は最高だと確信しました。
ホテルにチェックインし、午後8時の開店を待って向かったのがコザミュージックタウンの2階にあるウイスキーリバー。

開店すぐのはずなのですが、金曜日の夜とあってそこそこお客さんがいました。日本人客は私だけですが、スタッフは日本人です。メニューがドル表記。こんなこともあろうかとアメリカ旅行で残ったドル札を持ってきたのですが、日本円でも払えるとのことでした。
スタッフの若い女性の手が空いて、話が聞けました。大阪出身で移住してきたそうです。コザに来たのはこの店の求人があったから。そして、靴音を響かせながら数人が踊っているのはカントリーのラインダンス。縦横のラインに沿って同じステップを踏むダンスです。
アメリカ音楽を体験したくてコザに来たと話すと「もっとディープな雰囲気を味わいたいのなら、ゲートストリートがいい。黒人音楽専門の店もある」と教えてくれましたが、今晩はこれで十分。刺激に満ちた一日でした。










