ウラナイ8の夏瀬杏子さんと伊豆高原のやすらぎの里に来ています。
前回は2年前。高原館で3泊4日の断食コースです。
断食はつらかったので今回は本館の6泊7日、普通食コースです。一日二食(午前10時と午後6時)で一食が500キロカロリー、糖質60グラム。ご飯に漬物、味噌汁、おかずは魚か豆製品、野菜です。
初日の夕食。
果物とコーヒーの朝食で自宅を出て、ランチを抜いていたので物足りません。しかし、来ている人のほとんどは断食コースで初日の夕食は具なしの味噌汁。食堂の隅で普通食をいただいているのが申し訳なく感じられました。禁酒禁煙なので、私の場合はアルコールを断つことの意味が大きいのです。
翌日の朝食。
一人だと時間を持て余しそうなので、同行者の杏子さんは貴重な存在。気心の知れた人とまた来たいけれど、真っ当な人は1週間の休みを取るのもむずかしいでしょう。あるいは「せっかくの長期休暇なら、観光スポットを巡っておいしいものをたくさん食べたい」という人には、やすらぎの里は向きません。
数えてみるとやすらぎの里の利用は今回で6回目。リピーターを名乗ってもいいでしょう。通常の旅行と違って楽なのは「どこに行こう」「何を食べよう」など選択しなくてすむこと。6泊ずっと同じ部屋にいるので、移動する必要はありません。時間になって食堂に行けば健康的な食事が提供され、飲み物はお茶。ヨガや講座のプログラムがありますが、自由参加なので今回はパス。適当に温泉に入ってのんびり過ごそうと思います。
選択することが少ないとこんなに楽なのかと思います。
宗教施設に出家した人が「修行がきびしくて大変でしょうと言われますが、次にすることがすべて決められている生活はとても楽です」と話していたのを思い出しました。世俗の欲が強くてとても出家できませんが、たまにはこんなところに来て、選択から解放された生活を味わってみるのも生き方を見直すきっかけとなります。普通食でも1日1000カロリーだと胃腸を休めることができ、体もほっそりしてきます。
服はたくさん持っているのに今日着て行くる服がないとか、献立作りが苦痛でしかたがないという人は、選択肢を絞り込んでおくと楽になるかも。紬木麻子『ランチのアッコちゃん』に登場する有能な女性上司は、月曜日はカレー、火曜日はラップサンドとスムージー、水曜日は天丼といったぐあいに1週間のランチメニューを決めていました。ビジネス上でむずかしい判断を下すことが多いから、ランチは何も考えることなく自分好みのおいしいものをローテーションにしたいと考えたのでしょう。
完全にリタイアして、体力の衰えから旅にも出かけられなくなったら、暇な時間を持て余すのではないかと今から恐れていますが、曜日ごとにテーマとやることを決めておけば、日々をやり過ごしていけるのではないかと想像しています。