翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

強欲だからポイントカードは持たない

ウラナイ・トナカイで活躍されていた有元祥子先生がお嬢さんと登場したBS朝日の『ウチ、”断捨離”しました』。やましたひでこさんの迫力は画面を通しても伝わってきました。 持ち物を減らしたいのは、思い立ったらすぐ旅に出かけたいから。 理想はスーツケー…

食欲は幻想

伊豆高原のやすらぎの里から俗世に戻りました。 健康的なライフスタイルを身に付けるはずだったのですが、誘惑が多く元の木阿弥になりつつあります。 やすらぎの里の大沢代表は「日常生活でエクササイズの習慣があるのなら、ここではのんびり過ごしてくださ…

海を眺めながら読むガルシア=マルケス『生きて、語り伝える』

四月中旬、伊豆やすらぎの里の1週間滞在はお天気に恵まれ、連日快晴。 この旅は「海を一望するテラスで本を読みたい」という一念から実現したものです。 その本はガルシア=マルケスの自伝『生きて、語り伝える』。 帯の文からしてそそられます。 「何を記…

限られた人生だから、可能な夢は叶えていく

昨年11月に続いて、また伊豆高原のやすらぎの里に来ています。断食がメインの施設ですが、今回も養生食(1日1000カロリー)のコースです。 前回、養生館を選んだのはサウナと水風呂があるから。赤沢温泉海の見えるサウナにも歩いて行けます。しかし、本館を…

この世はすべてレンタルスペース

エリザベス女王を支えてきたフィリップ殿下が99歳で死去。1947年の結婚当時は、イギリス生まれではなくギリシャの王族で、姉たちはナチス関係者と結婚していたため、かなりの反対の声があったそうです。王族、皇族の結婚に国民が口をはさみたくなるのはどの…

喪失と再生の映画『ノマドランド』

先月亡くなった父の四十九日法要と納骨を済ませました。 こうした儀式は死者のためというより生者のためのものなのかもしれません。時間を区切って、段階的に死を受け入れていくのです。 納骨の日は前日の雨が上がり、ほっとしました。お寺や仏具屋さんの手…

聖地の抗争と夜明けのマッドマックス

東京の緊急事態宣言は3月第1週に解除されると思い込み、そして、父親が亡くなるなんて想像もしていませんでした。 そんなわけでJALの「どこかにマイル」に申込んでいました。一足早く春を感じようと九州中心の候補地を選んだら、熊本に決定。 私が引きこも…

那覇ワーケーション事情

異常も日々続けば日常。 東京の緊急事態宣言が延長となりましたが、昨年の春ほどの緊張感は感じられません。 旅行なんてとんでもないとめくじら立てられそうですが、大人数で騒ぐ旅ではなく、ワ―ケーションならどうでしょうか。旅先で静かにパソコンに向かう…

開運の書として読むロビー・ロバートソン自伝

昨年、映画『ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった』を観たのに続き、ロビー・ロバートソンの自伝も読んでみました。 雑誌で開運記事を書き続けてきた私は、あらゆる本を開運本として読む癖があります。 ザ・バンドの5人のメンバーで一番成功したとされるロビ…

誰かの一日を作ろう

先日、ネットで見かけた話題。 きょうコンビニで、ひとりでひたすら長蛇の列をさばいてて、やっと一段落したわ、と思ったその列の最後のお客さんに「ようがんばったなーー!」って言われてびっくりした長い列に並んで待たされて、文句のひとつも言っておかし…

テキサスのリチャード、シカゴのマイケル

コロナが収まったら長い旅に出たいと思うのは、繰り返しこの本を読んでいるから。 離婚のダメージで心身共にぼろぼろになったエリザベス・ギルバートはイタリアに4か月、インドに4か月、インドネシアに4か月の合わせて1年の旅に出ました。 そんなスケー…

私にとっての聖地、登別

父方の家系は瀬戸内海沿岸にルーツがあり、真言宗です。熱心な信徒ではなく、お葬式や法要の時しか意識しません。それでも、高知を旅して室戸岬を訪れた時は「ここで空海は悟ったのか」と感慨深かったし、いつかは高野山の宿坊に泊まってみたいとあこがれて…

一期一会のととのい

伊豆のやすらぎの里養生館では、11月の寒くなりかけた時期ということもあり、水風呂に入っているのは私だけでした。「冷たくないのですか」と声をかけられ、サウナと水風呂の交互浴を説明することがよくあり、「サウナの人」と呼ばれるようになってしまいま…

家に帰るために旅に出る

コロナが収束して、のびのびと旅に出られるのはいつになるのでしょうか。 旅が好きだけど、観光スポットを駆け足で巡るのではなく、暮らすような旅をしたいとずっと思ってきました。 Wi-Fiのある宿なら旅先で仕事もできますから、1週間ぐらい滞在できるので…

還暦を過ぎて余生を生きる

冬が到来し、コロナがまた心配になってきましたが、ひっそりと青森に出かけました。緊急事態宣言が解除された時にJALの「また旅に出よう」キャンペーンで申し込んでおいたものです。 どうしても行きたかったのは、還暦を迎える誕生日旅行だったからです。…

未来の自分に期待するな

伊豆やすらぎの里の1週間滞在から戻り、旅行バッグから重たい本を取り出しました。 1週間もあるのだから、じっくり腰を据えて本を読めるだろうと期待しました。前回の断食コースでは、空腹のあまり食事シーンの出てくる本は思わず閉じてしまい、強制収容所…

伊豆やすらぎの里養生食コース1週間滞在記

11月初旬、伊豆やすらぎの里に行ってきました。 やすらぎの里といえば断食で有名な施設ですが、今回選んだのは養生食コース。1日2食合計1000カロリー、玄米に味噌汁、漬物、野菜、魚中心のメニューです。 前回の滞在では、断食コースが大半で食事付きの人…

お金の流れを止めるな 石井妙子『おそめー伝説の銀座マダム』

『女帝 小池百合子』が興味深くて、ウラナイ8のメンバーと読み会を開いたりしました。 bob0524.hatenablog.com 小津映画を一通り観ているので、『原節子の真実』もおもしろく読めました。 bob0524.hatenablog.com 石井妙子の他の著書も読んでみたいと手に取…

見知らぬ人に話しかける

『トーキング・トゥ・ストレンジャーズ(見知らぬ人に話しかける)』というタイトルに惹かれてこの本を読んでみました。コロナでむずかしくなりましたが、旅先で見知らぬ人とちょっとした会話をするのがとても好きなので。 私が想像していた内容とはかなり違…

マイル錬金術とGoToの教訓

登別温泉に行ったのは、JALの「どこかにマイル」で行先が札幌になったから。1泊旅行なので朝一に出発し、翌日は一番遅い時間帯で申込みました。帰りは空席があれば早い便に振り替えることもできます。 羽田発6時25分の便となり、始発電車で羽田へ。 搭乗口…

登別で天国から地獄を臨む

雪が降る前の北海道を堪能したくて、 JALの「どこかにマイル」を札幌、旭川、釧路、女満別の北海道揃いにしてみました。 当たったのは札幌で、登別温泉に一泊旅行。 宿は第一滝本館。決め手はサウナと水風呂。10月から東京都民もGO TOトラベルが使えるように…

伊豆「やすらぎの里」の飢えの記憶

海外旅行は無理でも、感染対策に気を付けた個人の国内旅行なら許される雰囲気になってきたように感じます。 秋の到来で温泉も気持ちいいだろうし、水風呂とサウナのある温泉の情報を集めるようになりました。 東京から近い熱海や伊豆もいいということで思い…

物語を旅し、いつかはメキシコへ

当たり前のように思っていた旅する自由がコロナによって奪われ、改めて旅について考えました。 コンフォート・ゾーンで暮らしていれば楽なのに、人はなぜわざわざ旅に出るのか。 その理由の一つは、物語のためでしょう。豊かな社会になると食べて寝るだけで…

日本の新首相と生存者バイアス

「日本はバナナ共和国」という記事がワシントンポストに出ました。 バナナ共和国とは、中南米の発展途上国の蔑称。政治は私物化され、法律が公正に適用されない国のことです。アメリカには「バナナ・リパブリック」というサファリ風ファッションのアパレルの…

地獄の沙汰はアイデアと人間関係

別府で地獄めぐりのバスに乗ってみました。 別府観光の父と呼ばれる油屋熊八はバス会社を創業し、日本初の女性バスガイドがたいそうな評判となったと聞いたから。 「山は富士、海は瀬戸内、湯は別府」をキャッチフレーズにした油屋熊八は七五調を好み、案内…

ジグソーパズルをはめていく旅

コロナによって世界は一変。それまで当たり前だと思っていたことが不可能に。 生活が脅かされている人には本当に申し訳ないのですが、そろそろ仕事からのリタイアを考えていた身には自粛生活も苦になりません。 しかし、旅が制限されるのはちょっと悲しい。 …

九十九里浜の夜はふけて

2020年は子年。 十二支には三合という関係があります。十二支を円周上にならべて、正三角形になる組み合わせで、西洋占星術ではトライン。正三角形は最も安定した形ということで、吉方位取りに使われます。 子と三合になるのは辰と申。子年の辰月(4月)に…

特別な夏を楽しむ

小池百合子都知事によれば、今年の夏は特別な夏。 夏になれば国内ならまた気軽に旅行できると期待したのですが、なかなかそうなりそうにありません。 東京都民以外はGo Toキャンペーンで旅行が奨励されている一方で、知事によっては県を超える移動の自粛を要…

リヴォン・ヘルムのニューヨーク、私の別府

ザ・バンドの映画が10月に日本公開されると知り、楽しみにしています。 彼らの解散コンサート『ラスト・ワルツ』にリヴォン・ヘルムが「ニューヨークと恋に落ちた」と語るシーンがあります。 初めてニューヨークを訪れた時、まったく相手にされず「おととい…

旅先で考える幸せの形

旅先では、観光スポットを巡るより、地元の人が行く居酒屋や公衆浴場に行くほうが好き。さまざまな人生を垣間見て、考える種をたくさん与えられるから。外出自粛期間は、ドラマや映画を楽しみましたが、本拠地を離れて直に異なる文化に触れるが旅の醍醐味で…