お花見シーズン到来。今年も近所の公園で桜を満喫しました。
台湾なら、桜の見頃は2月から3月。いつか阿里山の桜を見ることがあれば、奮起湖のお弁当も食べてみたい。
嘉儀の檜村で観た阿里山紹介ビデオで奮起湖のお弁当が紹介されました。
かって、阿里山に向かう林業従事者や行楽客は奮起湖の駅で必ずお弁当を買っていました。列車が長い時間停車するからです。
阿里山森林鉄道が、朝にふもとの駅を出発すると、奮起湖に到着するのはお昼時。台湾の気候では何時間もお弁当を持ち歩けませんから、駅の周囲のお店が温かいお弁当を提供しようと商売を始めたのです。
奮起湖のお弁当は大評判となり、飛ぶように売れ、子供たちも売り子として大活躍しました。
しかし、商売繁盛は長くは続きませんでした。道路が開通し車で阿里山に登れるようになると、駅弁を求める乗客は激減。
「お弁当がまったく売れなくなり、森林鉄道には3人しか乗っていない日もあった」とのこと。
今でこそ奮起湖弁当は一つの名物となっていますが、店をたたんだ人も多かったことでしょう。
「時代はあっという間に変わる」と語る、年老いたお弁当屋さん。
ディラン・フリークの私の頭の中では、"The Times They Are A-Changin'(時代は変わる)"が鳴り響きました。
Come gather 'round people
Wherever you roam
And admit that the waters
Around you have grown
And accept it that soon
You'll be drenched to the bone.
If your time to you
Is worth savin'
Then you better start swimmin'
Or you'll sink like a stone
For the times they are a-changin'.みんな集まれ、
どこをぶらついていようとも。
そして、まわりの水位が上がっていることを認めよ。
すぐに受け入れないと、
骨まで水につかってしまうぞ。
あなたの時代が救うに値しないものなら。
だから、あなたも泳ぎ出したほうがいい。
石のように沈まないように。
時代は変わっているのだから。
この世にたったひとつ確かなことがあるとすれば「すべては変化する」ということ。
だけど人間は繰り返しに慣れてしまうものです。「今年これだけ稼げたから、来年も同じぐらい稼げるだろう」と考えてローンで家を買ったりします。
四半世紀にわたりフリーランスで働いてきた私は、「時代は変わる」と骨身に染みて学んだはずなのですが、気をつけていないとすぐに忘れてしまいます。昨日と同じように今日が過ぎ、明日もおなじだろうと無意識のうちに思い込んでいるのです。
水位が上がるなら、泳ぎ方を身につけるしかありません。スピードは出なくても、なんとか沈まないようにゆっくり泳いでいきたいものです。