ボブ・ディランの「北国の少女」を紹介したら、すずかねもみじさんから、サイモンとガーファンクルの「スカボロフェア」と同じ歌詞が出てくるという指摘がありました。
早速聴いてみました。
— すずかね もみじ (@Suzukane_Momiji) 2025年10月11日
ボブ・ディランと言うと『風に吹かれて』がまず出てきますが、紹介されている2曲とも流れる川のような素晴らしい名曲👂10分超えの曲は今の時代なかなか聴けない。圧巻。
ちなみに「北国の少女」とSimon&Garfunkel『Scarborough Fair』と同じ歌詞が出てくるなあとぼんやり🤔 https://t.co/TWKVx6g7XS
スカボロフェアに行ったら、そこに住む人によろしくと。私の真の恋人だった彼女へ。スカボロフェアが北国のフェアに変わっているだけで同じ歌詞です。
調べてみると、元歌はスコットランド民謡。ポール・サイモンがマーティン・カーシーから楽曲の使用権を取得しています。そして、ディランはポール・サイモンより1年前にマーティン・カーシーに出会っています。
これで連想するのが大御所のパクり騒動。
「俺様の作品に使ってやったんだ」という一昔前の価値観に対して「わたしはわたしだけのものであり、人間としてさまざまな権利を有しております」という見事なリターン。
江口寿史氏は女性誌のグラビアから数多くパクッていたことがバレました。
この時代の女性誌のライターをしていたので、写真撮影をさんざん経験しました。カメラマンにスタイリスト、ヘアメイクが集結し、一枚の写真を撮るため費やす労力はかなりのものです。文章が書きたくてライターになったのですが駆け出しの頃は仕事を選べませんでした。
写真をイラスト化することは悪いことではありません。サタデー・イブニング・ポストの表紙を描き続けたノーマン・ロックウェルは写真を準備して自分好みの構図を作っていました。
ゼロから作るアイデアはほとんど出尽くしていて、組み合わせるしかないありません。この本はコピーライター時代にさんざん読みました。

アメリカ旅行で集めたノーマン・ロックウェルのカード。
中央の「注射の前に」は、医師免許を確認する男の子。こういう画を描こうと思い付き、構図を決めるために撮影を手配したノーマン・ロックウェルはやはり偉大だと思います。
松本隆がボブ・ディランの「スペイン革のブーツ」の歌詞から着想を得て作った「木綿のハンカチーフ」というケースもあります。
