カウチサーフィンでは「東京でホストを見つけるのは至難の業」とされてきました。
日本人はシャイで外国人に接するのが得意ではないし、家が狭くて人を招くこともしないのに、泊めるなんて、とんでもない。だから、東京で「ゲスト受入れ可」のステータスにしておくと、かなりの数のリクエストが届きます。
「日本は物価が高いから、若い旅行者を自宅に泊めて手料理を出してあげよう」なんて考えは時代遅れ。中国人観光客が爆買いするほど、今や日本はお買い得の国です。
カウチサーフィンも宿泊リクエストよりも、日本の情報を求めるメールが届くことが多くなりました。「すきやばし次郎の予約を取りたいんだけど…」「日本で整形手術を受けるならどの病院がおすすめ?」なんてことを聞かれても、困ってしまいます。
外国人が手頃な価格で泊まれる宿もどんどん開業していますし、わざわざ気を使って人の家に泊めてもらおうという旅行者は徐々に減っているのかもしれません。
1988年、「上海事件」という日本語教育史上の大きなできごとがありました。来日して日本語学校へ進学したい学生のビザが発行されなくなり、駐上海日本領事館に対して抗議行動が起こされたのです。その当時は、日本に行きたい中国人学生が多かったのでしょうが、今は別の国を目指しているのでしょう。現在の日本語学校にはタイやベトナムからの生徒が増えています。
ホリエモンの『君はどこにでも行ける』には、世界の中での日本のポジションはがらりと変わってしまったことが繰り返し書かれています。

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ホリエモンによると「富裕層の経済力に限定した場合、中国、シンガポール、タイには、完全に抜かれている」そうです。そして、中国には貧しい層は依然として多いけれど、都市部の富裕層は日本の20代30代よりもはるかに豊かな人人たちがたくさんいるらしい。
日が沈みつつある国、日本。
たしかに寂しいことだけど、それはそれでおもしろいこともあるはず。
ナンバー1だと風当りが強いし、いつ転落するか不安になります。今の日本のポジションで気楽に生きる道を探していくのがいいんじゃないでしょうか。
伊丹行きの飛行機から見えた富士山。温泉があり食べ物もおいしいし、夜も安心して出歩けるのは日本の大きなセールスポイントです。