翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

天山遯(てんざんとん)の宮古島

昨年末、ウラナイ8の夏瀬杏子さんが開催したタロット読み会。オンラインもいいけれど、実際に顔を合わせて占うのは格段に楽しいものでした。易のリアル読み会も開いてほしいという声もあり、開催の運びに。

 

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写真は杏子さんからお借りしました。順にお題を出して、各自で易を立てて発表していくという形式。

 

ちょうど私が迷っていたのが、2日後に迫った宮古島旅行。ここ数年、成人式の連休が終わったタイミングで暖かい沖縄に行っていました。予約したのは昨年の秋です。

オミクロン株が蔓延しているこの時期に行くなんて、とんでもなく非常識ですし、わざわざ沖縄に行って感染したなんてことになれば、恐ろしいのはコロナの症状より社会的制裁。まん延防止等重点措置も適用されてJALがキャンセル料免除を発表するのを待っていました。

ところが、ANAは早々にキャンセル料の特別対応はしないと発表。JAL奄美大島発着便に限り手数料なしで変更・払い戻し可能としたものの、沖縄については何も言及しません。奄美大島は往来自粛の要請を出したけれど、沖縄はそこまでしていないのから?  沖縄だけキャンセル料免除にすると広島と山口の扱いがむずかしくなるから? こっそり行って、ホテルでおとなしく過ごすのなら問題ないかという悪魔のささやきも。

 

この状況を易で占うにあたり、占的を立てるのがむずかしい。杏子さんの提案で「JAL那覇便をどう対処するか」にしてみました。

私に出たのは天山遯(てんざんとん)の五爻。退避、隠遁であり、下の二つの陰から上の四つの陽が逃げる卦です。

周易の講座で初めて天山遯を学んだ時、第二次大戦中にナチスから逃れたユダヤ人のたとえ話が強く印象に残っています。初爻と二爻の陰は強制収容所送り。三爻も危うい。上に行くにつれてうまく逃げ切り、五爻や上爻はさっさと新天地アメリカに渡り悠々自適といった具合です。

占的はJALなのですが、やはり自分が関わっているのでバイアスがかかって読めません。「キャンセル料免除にしてクレーマー客からうまく逃げ、会社の評判を上げる」というのは虫が良すぎます。会計的にそんな余力はもう残っていないかもしれないし。他の人が出した卦をメモして、帰宅後改めて検討することに。

 

易の会の後は杏子さんと2月の寅の会の打ち合わせ。

uranai8.jp

 

帰宅して、JALのサイトを覗いても新たなお知らせは出されていません。ニュースによると沖縄の状況はますますひどくなり、宮古島の病院は外来が休止、学校は臨時休校。のこのこ出かけていって、コロナに感染しなくても怪我でもしたら多大な迷惑をかけることでしょう。

天山遯から連想して、キャンセル料惜しさにJALの発表を待っている私は、ドイツの家を手放すのがいやでアメリカに渡れなかったユダヤ人みたいだと思いました。易は占いであり、戒め。ここは自宅でおとなしくしておくべきでしょう。

 

というわけで、その日のうちにキャンセルしました。お金を惜しまず、正しい判断をすること。やがてお金は循環してくるから。これも周易から学んだ教訓です。

 

マイル修行をするほど熱烈なJAL信者です。修行の甲斐あって、上級会員に。クラスJではなくエコノミー席であっても、CAさんたちが気にかけてくれます。「バッグ、お揃いで素敵です」とよく褒められました。

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たまたま誕生日に搭乗したら、手書きのメッセージをいただきました。

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コロナの感染が再び広がり、乗務員、地上職員の方々は大変な目に遭っていることでしょう。扱いに困るクレーマーもいるだろうし。航空業界で働くのは、マイル修行とは比べようもないハードな人生修行ですが、報われることがあってほしいものです。