まついなつきさんの訃報はウラナイ8のメンバーから知らされました。
ウラナイ8が誕生したのは、まついなつきさんのやっていたウラナイトナカイの閉店がきっかけ。トナカイのお店のメンバーは、親しみを込めてまついさんを「店長」と呼んでいました。
最初にまついさんにお会いしたのは2014年の夏。
地元の美容室に頼まれて、七夕祭りの占いイベントを立ち上げ、美容室の移転に伴いタロットバー・アーサに場所を移した年に、まついさんが占い師として座ってくれました。アーサも今はありません。仏教英語講座で繰り返し学んだ"impermanent"、すべてのものは変わるのです。
この時に受けた西洋占星術の鑑定が、私のその後を大きく変えました。
「木星期も土星期も山羊座なんですけど、フィンランド人と交流しながら楽しく過ごす方法はありませんか」と問う私に、「そんな方法はない」と断言。
まついさんに言われなければ、日本語教師になろうなんて絶対に思いつかなかったでしょう。20代からずっと働き詰めに働いて50代も半ばを過ぎ、そろそろ仕事を減らしておもしろおかしく暮らすことしか考えていませんでしたから。
占いの結果に盲目的に従うのではなく、自分の中で消化して、具体的な行動に落とし込むこと。まついさんの鑑定はそんなスタイルでした。
日本語教師として実際に教壇に立てたのは、天海玉紀さんのインナーチャイルドカードのおかげです。
そもそも、玉紀さんと知り合えたのも、まついさんが作り上げたトナカイという場のおかげ。
最初は時間を忘れて占い談義に花を咲かせる飲み仲間でしたが、トナカイの南阿佐ヶ谷移転から不定期の講座を企画してもらい、そのうち夏瀬杏子さんにもお世話になるように。深瀬まるさんのイベントにも顔を出し、ミズマチユミコさん、甘夏弦さん、そして玉紀さんの鍼灸師仲間の白鳥ともみさんとも知り合い、昨年の夏にウラナイ8が誕生しました。
昨年のゴールデンウィークに玉紀さんが開催した「ウラナイトナカイ・アースダイバー」でも、まついさんとご一緒しました。鑑定の場を離れると、とても気さくで、途中に立ち寄ったミニストップでソフトクリームを味見させてもらいました。
そして、ウラナイ8結成のご挨拶にうかがい、温かい言葉をいただきました。
私が毎日退屈せずに暮らしているのも、ウラナイ・トナカイがあったからこそ。私だけでなく多くの人が、まついさんが成し遂げたことのおかげで人生が変わったと感謝しているのではないでしょうか。
北海道・富田ファームの花々。 それぞれの花の個性は違っても、寄せ植えでで一つの世界ができます。トナカイ、そしてウラナイ8もそんな場になればいいのですけれど。