翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年秋、スペイン巡礼(フランス人の道)。2025年夏、ガルシア=マルケスの聖地巡礼でコロンビアへ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。おかげさまで四刷になりました。

血縁ではないけれど

よしながふみの『きのう何食べた?』は、私が暮らす阿佐ヶ谷が舞台ということもあり、よく読んでいます。

弁護士の史朗と美容師の賢二の生活を食事を中心に描く物語で、二人はちゃんと年をとっていくので最新刊では史朗が還暦を迎えました。初期の頃は同性愛者であることを隠したがっていた史朗ですが、時代が変わるにつれて態度を軟化させていきます。

一人息子がゲイであると知って大きな衝撃を受けた史朗の母。新興宗教に走り多額なお布施をして息子を更生させようとしましたが、徐々に現実を受け入れるようになりました。

史郎が地元のスーパーで知り合って仲良くなった佳代子さん。その娘のミチルは息子に「悟朗」と名付けます。「史朗」という名前はいいなと思ったけれど、そのままだと何だし少し変えたのです。

実は史朗の父の名前は悟朗。史朗は両親に「自分の生きた証が次の世代に伝わる嬉しさってこういう事かと思った」と語ります。孫の顔を見せることはできなかったけれど、別の形で自分の人生にも意味があったと伝えたかったのでしょう。

 

子どものいない私もほろりとしました。

というのも、台湾にいるヘンリク君から届いたクリスマスカードに「結婚した、新婚旅行は日本に行く予定」というメッセージがあったから。

日本に留学するフィンランド人のヘンリク君のホストファミリーとなったのは、9年前でした。夜はいつも阪神タイガースの試合を一緒に見ていました。

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そしてホームステイの最終日には両親のサプライズ来日がありました。

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その後、大学院に進学したヘンリク君は交換留学生として京都工芸繊維大学で学ぶことに。もちろん、京都に会いに行きました。

 

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実は、この時からガールフレンドがいたのです。台湾からの留学生、張さん。ヘンリク君の専攻は情報工学ですが、日本ではなく台湾のテック企業に就職を決めたのも張さんの影響があるのでしょう。台北の士林でガールフレンドと一緒に住むことになったと連絡がありましたが、親でもないのに「将来はどうするの?」「彼女と結婚するの?」なんて野暮な質問はしませんでした。

 

台北で会った張さんはとてもかわいい人で、ヘンリク君とお似合いでした。

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きのう何食べた?』の史朗ではありませんが、子どもはいなくても自分が生きた証が次世代に影響を与えたと思えるのは大きな喜びです。もし、ヘンリク君と私の相性が悪くて「日本になんか二度と来るもんか」と思われたら、張さんと結婚することもなかっただろうから。

 

台湾に長期滞在して、こんな地元のお店の常連になり、ヘンリク君と張さんに嫌がられない頻度で会いたいものです。