翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

読書

人生はロールプレイング

夏瀬杏子さんの交換日記のようなブログです。http://annco.blog.jp/archives/1064085876.html お金は寂しがり屋でお金持ちの所に集まるとよく聞きますが、同様に幸運のような類も寂しがり屋で幸運そうな人の所に集まりたがっている気がどうしてもする私。フ…

オルタナティブな不運

易を一緒に学んでいる夏瀬杏子さんのブログ。「振り返ってわかること」というタイトルで、とても興味深いことをことを書いています。 http://annco.blog.jp/archives/1064033064.htmlいつもにこにこして、円満そのもののような杏子さんですが、お仕事で大変…

運がよくなって、どうするの?

村上春樹は、「小説家になれたことは幸運のおかげだけど、幸運はただの入場券みたいなもの」と書いています。「油田や金鉱と違い、いったん手に入れたらそれでオーケーというものではない」そうです。 その入場券を持っていれば、あなたは催し物の会場に入れ…

 ストーリーテラーとしての占い師

タイトルに惹かれて読みました。鬱屈精神科医、占いにすがる作者: 春日武彦出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2015/12/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見る精神科医として働きながら、40冊以上の本を出している春日武彦氏。 医学部に合格す…

宝くじに当たっても平穏に暮らすには

開運術なら、「宝くじに当たる法」がすんなり来るのですが、宝くじに当たるとかえって不幸になるケースをさんざん見聞きしてきました。 http://d.hatena.ne.jp/bob0524/20160908/1473298275先日、友人からこんな話を聞きました。 親類から思わぬ遺産が入って…

くじ引きで決まる人生

阪神タイガースが好きで、ゲームの勝敗より選手の人生に興味があります。だからドラフト会議と、戦力外通告のテレビ番組には釘付けになります。昨年のドラフト会議では、明大の高山俊を引き当てました。 しかし、くじを引いた瞬間、ヤクルトの真中監督がガッ…

軽業師のノーベル文学賞

ディラン先生がノーベル文学賞候補というのは、ジョークのようなものだろうと思っていたのに、本当に取ってしまうとは。 授賞理由は「新しい詩的な表現の創造」とのことですが、ディラン先生自身、詩人と呼ばれることを嫌っているんですけどね。 You don't h…

アイルランドのような田舎へゆこう

エドナ・オブライエンの『カントリーガール』を読んだのは10代の後半でした。 舞台がアイルランドというのが、手に取った理由です。当時、田舎の高校生だった私にとって、外国ははるかに遠く、一生のうちに何回、海外に行けるのだろうかと考えていたものです…

言葉の宝石

3月から日本語教師として教壇に立っています。 経験もなく、下手くそな授業で学生には本当に申し訳ないことばかり。やめたほうがいいんじゃないかと思うことの連続ですが、「学期途中でやめるのはまずい」「後任の先生への引継ぎも大変だろう」と続けている…

『80ヤード独走』

リオデジャネイロ五輪がたけなわです。スポーツ観戦に夢中になるのは、そこに人生が凝縮されているから。 平均寿命は延びましたが、スポーツ選手としてのピークは20代、がんばって30代まで。若い時期に頂点に立ったメダリストは、その後の人生の過ごし方がむ…

塔の地下に降りる

天海玉紀さんの紹介で、夏瀬杏子さんと易の勉強を続けています。 個人レッスンなので、六十四卦を順番に学ぶのではなく、杏子さんが得た卦を元に考えるスタイルにしています。杏子さんの易神へのおうかがい。 「私はかなり変わっているところがあるのですが…

いつから余生?

「忙しい自慢」をするのは格好のいいものではありませんが、この7月は超多忙でした。一つには、教えている日本語学校の短期留学生が夏休みで激増したこと。他の先生方も手一杯になり、代講を頼まれることがあったからです。中上級のクラスは、文法を教える…

欲にまみれて生きつつ、対岸に渡る

四柱推命では、私は偏財格。稼ぐことを常に考えています。 天海玉紀さんの影響で算命学もおもしろそうだと、ウラナイトナカイで開催された「十大主星〜禄存星・司禄星」の会に行ってみました。算命学での禄は、四柱推命の財です。財星のパターンは二つに分か…

村上春樹とテッド・グーセン

NHKラジオの『英語で読む村上春樹』。 cgi2.nhk.or.jp世界中で愛読されている村上作品の背景には、翻訳家の存在があります。その一人、テッド・グーセンのインタビューが紹介されました。 テッド・グーセンは1980年代後半に来日し、明治大学で日本文学を…

家事は「脳トレ」であり「魂の糧」

棺桶に入るまで自分の足で歩きたい。毎日のようにスポーツクラブに通う理由の一つですが、体をなんとか保っても、脳が退化したら自立した暮らしは無理です。そこで脳に関する入門書も読んでいます。脳が冴える15の習慣 記憶・集中・思考力を高める (生活人新…

日が沈みつつある国

カウチサーフィンでは「東京でホストを見つけるのは至難の業」とされてきました。日本人はシャイで外国人に接するのが得意ではないし、家が狭くて人を招くこともしないのに、泊めるなんて、とんでもない。だから、東京で「ゲスト受入れ可」のステータスにし…

アーヘンの靴なおし

須賀敦子『ヴェネツィアの宿』で心を揺り動かされたのが「カティアが歩いた道」です。ヴェネツィアの宿 (文春文庫)作者:須賀 敦子発売日: 1998/08/05メディア: 文庫カティアとは須賀敦子がパリ留学中に滞在していた寮のルームメイトのドイツ人です。 1950年…

胸中に建てるべきカテドラルを抱く

折に触れて須賀敦子の本を再読します。どれか1冊を選ぶとしたら、やはりこの本。ヴェネツィアの宿 (文春文庫)作者:須賀 敦子発売日: 1998/08/05メディア: 文庫今でこそ海外留学や国際結婚はめずらしいことではありませんが、須賀敦子がフランスやイタリアで…

TO DO LISTの書き方

「思いたったことはさっさとやろう」なんて威勢のいいことを言っていますが、いつまで続くことやら。人のこともわからないけれど、自分のことを知るのも簡単ではありません。 ある程度の年齢になると、能力が伸びるよりも衰えていきます。 昔はさっとできた…

ダブルメジャーで生きる

前回紹介した『明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい』 http://d.hatena.ne.jp/bob0524/20160131/1454206489 明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい作者: 樋野興夫出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2015/08/06メディア: 単行本…

人生後半は、暇そうに生きる

新聞広告で知りおもしろそうだと手に取った本。明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい作者: 樋野興夫出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2015/08/06メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る筆者の樋野興夫(ひの・おきお)氏は順天堂…

失敗を失敗で終わらせない

先日、放送されたNHK総合「おせち家族に福きたる!〜平野レミの早わざレシピ〜」。 生放送でおせち15品を作るという無謀で楽しい番組でした。マーマレードで田作りという斬新なレシピが紹介されました。子供も食べる田作りにしようとして、いちごジャムで…

貴人と出会う

2015年も残りあとわずか。 易の新年は冬至(12月22日頃)、四柱推命と九星気学の新年は立春(2月4日頃)とはいっても、大晦日と元旦は大きな区切りです。人間関係がそう広くない私ですが、今年も新しく知り合った人、疎遠になった人がいます。 好きな人と…

老いを受け入れる

前回、紹介した『ムーミンのふたつの顔』では、トーベ・ヤンソンが自由や孤独について語っている箇所があります。ムーミンシリーズで、自由というと真っ先にスナフキンをイメージしますが、ヤンソンによれば、真の自由人はムーミンママだそうです。 なぜなら…

ムーミン谷の掟

今年、フィンランドから我が家に迎えたアンネとヘンリク。二人ともムーミンの大ファン。特にヘンリクはトーベ・ヤンソンと同じスウェーデン系フィンランド人なので、ムーミンへの愛着はひとしお強いようです。ヘンリクのお母さんが「フィンランド人と友達に…

フェルミーナ・ダーサの断捨離

ジェーン・オースティンと同じように、夢中で読んでしまうガルシア=マルケスの小説。たとえば、「コレラの時代の愛」。コレラの時代の愛作者: ガブリエル・ガルシア=マルケス,木村榮一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/10/28メディア: 単行本購入: 3人 …

「高慢と偏見」から得られる教訓

先月(11月)、水曜日になるとテレビの前にかじりついていました。 イマジカで「水曜日はジェーン・オースティン」と銘打ってドラマや映画を放映していたからです。最終日の25日は、BBC版の「高慢と偏見」を一挙放送。原作を何度も読み、NHKの放送で一…

日本はよみがえるか? Part2

前回、「小国のフィンランドがよみがえるのなら日本だって」と書きましたが、日本とフィンランドではいろいろと違いがあります。まず英語力。フィンランドでは、たいていの人が英語を話します。 http://d.hatena.ne.jp/bob0524/20130221/1361407329 「フィン…

日本はよみがえるか?

私が最初にフィンランドに惹かれたのは、アキ・カウリスマキの映画『浮き雲』です。 夫婦揃って失業し、なかなか仕事がみつからないというストーリーで、おしゃれな北欧とは程遠い、地味で野暮ったい映画です。d.hatena.ne.jp映画の舞台は1990年代前半、ソ連…

無意識の知恵

前回紹介した「つぐみの髯の王さま」は、女性の心の中の男性(アニムス)がテーマでしたが、男性の心の中の女性(アニマ)については、「なぞ」という昔話が取り上げられています。女性の心にはアニムスがいて、男性の心にはアニマがいるわけですが、キャリ…