翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)、ビジネス記事翻訳。副業で外国人に日本語を教えていましたが、2019年3月で卒業。フィンランドが大好き。ウラナイ8所属。

水風呂と神の臨在

 久しぶりに吉祥寺のスペインレストランに出かけました。

シェフは私と同い年で関西出身。雑誌の取材に行ったのがきっかけで、誕生日や記念日など改まった食事を楽しみたい時はこの店へ行くようになり、もう30年近くになります。

コロナで外食を楽しむのがはばかられ、実家通いも続き、しばらく足が遠のいていまいた。仕事関係でお世話になっている方からプライベートでゆっくり話したいとの要望があり、ランチコースの予約をしました。

 

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冷えた白ワインを飲みたいところですが、ノンアルコールビールにしました。

 

たっぷり食べて話して、気が付いたら3時間近く店にいました。

これまで仕事関係でしか会ったことがない、10歳下の女性と話が弾み、新しい友人ができたようで心が弾みました。歳を重ねるにつれて友人を作るのがむずかしくなりますから。

そしてシェフは昨年の春に脳梗塞となり、しばらく店を閉めていました。不幸中の幸いというか、コロナのため店を閉めても不自然ではなく誰も困らなかったとのことです。

 

3時過ぎに解散して、吉祥寺駅から井の頭線に乗り、高井戸の温泉へ。都内とは思えない野趣あふれる露天風呂。桜の花びらが浮いていました。

 

サウナ、水風呂、外気浴の2セットめ。水風呂から外を見ると、植え込みの緑が目にも鮮やかです。太陽は西に傾く直前、最後の輝きで庭を照らしています。

時の流れで世の中は変わり、人は病んだりこの世を去ったりするけれど、陰陽のサイクルは延々と繰り返される。何の変哲もない風景に神の臨在をありありと感じた一瞬でした。

サウナの熱さと水風呂の冷たさ、外気浴の心地よさにより思考の回線が切れ、感覚だけが巡っていたからでしょう。

 

キリスト教や仏教は書物を開いて講義を聞き、お勉強として学んできましたが、神の存在をリアルに感じることはありませんでした。

 

厳しい修行を通して悟りの境地に達しようなんて思わない凡人ですが、サウナと水風呂でそういう地平があることはぼんやりわかってきました。

 

再び外気浴からサウナ、水風呂へ。すでに日は傾き、樹木からあふれる生命力は感じられず平凡な植え込みでしかありませんでした。サウナの「ととのい」は一期一会。繰り返しを期待してはいけません。