翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

終活

旅するミニマリスト

海外旅行でもスーツケースを使いません。 空港で預けると到着時に荷物が出てくるのを待たないといけないし、機内持ち込み可のサイズでも、後から乗ってきた人が荷物入れのスペースを探しているのを見ると気の毒になります。それに街中でスーツケースを引いて…

銀の匙と、さつま白波

今月から活動を始めたウラナイ8のサイトでは、7人のメンバーが日替わりでデイリーメッセージを書いています。 私の担当は土曜日で、先週は日本中を騒がせた「あおり男」について書きました。東洋占術では、資産を次世代に継承させて家系を発展させるのが最…

中医学の扉をノックする

先週末、ウラナイ・トナカイで開催された白鳥ともみさんの「更年期養生講座」に参加しました。 deuxiemkacha.xyz ともみさんは天海玉紀さんの盟友で、ともに鍼灸師。。 私は更年期を意識することなく、あわただしく駆け抜けましたが、「養生」というキーワー…

何事にも潮時がある

日本語教師を辞めて悠々自適の日々。 以前は、暇になると絶対に飽きると思っていました。 bob0524.hatenablog.com 『ぼくたちは習慣でできている』という本には「人の自由時間は1日7時間以上あると、逆に幸福度が下がってしまう」とあります。 本業の原稿…

親の家の片づけ問題

バンコクからの帰途の機内で観た『家へ帰ろう』。 bob0524.hatenablog.com ホロコーストの傷跡は戦後70年たっても、こんな映画が作られるほど大きかったんだと思うとともに、自分の身につまされるエピソードもありました。 88歳にもなるアブラハムが、アルゼ…

買い物断食リバウンド

フィンランド映画『365日のシンプルライフ』に触発されて始めた買い物断食。 bob0524.hatenablog.com 食品や洗剤などの消耗品、仕事で使うパソコンや資料、そして本やCD以外の物は買わないことにしました。 しかし、意志の弱い私は例外ばかり。1年間継続す…

アレクサがやって来て、所有の意味を考える

自宅のリノベーションを機会に、持ち物を見直し、せっせと処分しています。 収納スペースは増やさず物を減らして、ゆとりある収納を。リビングに作った棚も、あまり物を置きたくありません。 キンドルのおかげで本が手放しやすくなりました。紙の本で置いて…

身の丈に合ったリノベ

3週間のアドレスホッピングを終えて、自宅での生活が再開しました。 3LDKの壁を取り、1LDKに。「リフォーム」だと思っていたのですが、間取り変更など大掛かりなのは「リノベ」と呼ぶそうです。 新しい間取りは快適で、「うちはこんなに広かったん…

3週間のホームレス

築20年のマンションをリフォームすることにしました。 bob0524.hatenablog.com 近所のリフォーム会社で最初の打ち合わせをしたのが去年の10月。 気候が良くなってからのほうがいいかと、3月の工事をお願いしました。 まだまだ先のことだと思っていたのに、…

ペンギンの居場所

早春の三浦半島へ行ってきました。 東京からは日帰りできる距離ですが、宿泊してゆっくり過ごすのが好きです。 今回はホテル京急油壷観潮荘に宿泊。「観潮荘」という名の通り、窓から海が見渡せます。昭和の香りがする古い宿ですが、それも一興です。 お風呂…

人にはどれほどの承認がいるか

この3年間、かなりのエネルギーを注いで続けてきた日本語教師の仕事。 母の四十九日法要に向かう新幹線で休職を決めました。 bob0524.hatenablog.com そのとき読んでいたのが、トルストイの民話集『イワンのばか』です。 トルストイ民話集 イワンのばか 他…

太宰の『トカトントン』が聞こえた

日本語教師として4年目の春を迎えるはずでしたが、休職を決意しました。気持ち的には退職に近いのですが、流動性が高く人の出入りが多い職場なので、慣例に従って休職にしました。「夏には戻りますか?」と聞かれましたが、先のことはまったくわかりません…

スカーレット・オハラを追体験する

1月に放送された100分de名著の『風と共に去りぬ』。 若い頃に夢中になって読み、20代でアイルランドにハマってからは、別の視点で読み返しました。 「オハラ」というファミリネームはまさにアイリッシュ。オサリバン、オライリーなど、「オ」は「何々の息子…

これぞ葬式仏教

昨年の12月の母の葬儀は、葬儀会社に言われるまま、深く考えずに進めましたが、お寺に関してはちょっと思うところがありました。 実家の両親は宗教にあまり関心がないタイプ。 家族の中で一番、宗教的なのはおそらく私です。キリスト教系の学校を卒業してい…

人生の後始末を考える

母が亡くなったのは昨年の12月16日の日曜日、早朝でした。 1週間前の月曜日に施設から「栄養物を受け付けなくなったので、水の点滴に切り替えた」と連絡がありました。 危篤状態になっても病院に搬送せず、施設での自然な看取りをお願いし、署名と捺印も済…

四十九日を終えて

アガサ・クリスティの『葬儀を終えて』。 富豪の葬儀で親戚が集まります。少々頭の弱い妹が「兄は殺されたんでしょう?」と無邪気に言い放つことからストーリーが始まります。 葬儀を終えて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) 作者: アガサ・クリスティー,加…

所有から解放される

海外で近藤麻理恵の『片づけの魔法』が受けるのは、禅とか、わびさびといった日本文化が背景にあると思われているからでしょうか。 bob0524.hatenablog.com 日本語学校で私が教えているデンマークの女学生、トーベはかなり優秀。デンマークでかなり日本語を…

いつかやりたいことを、今やる

12月、バンコクに行ってきました。 日本語学校で月曜から水曜まで教えていて、人手不足で代講も頼みにくい状況。海外旅行なんて当分行けないと思い込んでいたのですが、水曜の深夜便で東京を発てば、最長で4泊5日の旅ができます。添削と次の授業の準備を旅…

これやこの 行くも帰るも 別れては

2018年も終わりつつあります。 ライター業は出版業界全体の縮小で徐々に仕事が少なくなった一年でした。 ありがたいことに週刊誌と月刊誌の連載が続いているので、本業と言えるのですが、活字媒体の衰退を思えばいつ打ち切りになるかわかりません。 副業の日…

身体より先に頭が衰える

加齢による体の衰えを感じるどころが、高熱が出ても気合いで翌朝までに治してしまします。ところが、頭のほうは完全に弱ってきています。 イタリア人のマギーを連れての伊東へ温泉旅行。 マギーは来日4日目だというのに温泉に行ったことがないというので、…

玉手箱を少しずつ開ける

月火水の週3日、日本語学校で教えています。 先日、火曜日の授業を終えたあたりから、体がぞくぞくしてきました。関節も痛み始め、体の中から熱くなり、風邪のひき始めです。 そういえば、月曜日の授業で「土曜と日曜は風邪をひいて家にいた」という学生が…

未来の自分に期待しない

目標を立てては、挫折の繰り返し。 目標といっても大それたことではなく、「仕事の締め切り、日本語学校の授業準備はぎりぎりではなく、ゆとりをもって、早めに着手する」「明日からお酒をセーブする」みたいなことです。 目先のことで気持ちが揺れたり、忙…

ブルドーザーで小屋をつぶす

我が家は夫婦で小さい3LDKに暮らしています。子供がいないので、それぞれ個室を持っており、玄関横の4畳半が私の仕事部屋でした。 フリーランスのライターとして、自宅で原稿を書くことが多かったので、机と本棚を置いています。 カウチサーフィン、ホ…

老害クレーマーになりたくない

月1回、介護帰省で東京と関西を往復しています。 行きはマイル獲得のためにJAL、帰りは時間が読める新幹線。JALは先得割引、新幹線はEX早割で交通費を節約しています。 去年の夏までは往復JALだったのですが、最終便が欠航というさんざんな目に…

働かなくても楽しく生きていける?

新聞なんて読むのは高齢者の習慣なんでしょうが、朝起きたらとりあえず活字を読みます。 この記事を読んで完全に目が覚めました。 www.asahi.com 2030年以降、大半の仕事が消えて古代ギリシャのような社会へ。 古代ギリシャでは、労働は奴隷がするものであり…

再読の楽しみ

アン・タイラーを読み始めたきっかけは、平安寿子のペンネームの由来だと知ったから。平安寿子がこんなにおもしろいんだから、アン・タイラーはもっとおもしろいだろうと思ったのです。 期待以上のおもしろさでした。一度読んでも数年たつとまた読みたくなり…

加齢を喜ぶ生き方

誰だって年を取りたくない。特に女性は。 私もそう思っていました。 でも、この3年間近く「早く時がたって早く年を取りたい」と熱望しました。 それは新しい仕事、日本語教師を始めたから。 「まったく教壇に立ったことのない素人が教師として慣れるまで3…

いつ引退すべきか問題

村上春樹の『遠い太鼓』にヴァンゲリスというギリシャ人が登場します。 60歳に近い年齢で、英語はまったく話せないけれど、人懐っこくて親切な男性。村上春樹が暮らしたミコノス島の集合レジデンスの管理人です。 ヴァンゲリスの口癖。 「60になれば、年金が…

人は二度死ぬ。「第一の死」と「第二の死」

映画『リメンバー・ミー』を観ました。 日本公開からけっこう時間がたっているのですが、連休中、新宿の映画館は満員。吉祥寺なら空きがありました。 この映画を見たいと思ったのは、日本語学校の作文クラスでメキシコ人学生が「死者の日」について書くこと…

死後を想像して片付ける

親の家と自宅を往復するだけで精いっぱいで、親の家の片付けには手が回らないのが現状です。 自宅も荒れ放題ですが、私には死後の片付けをしてくれる子どもがいません。 夫のほうが長生きする可能性もありますが、あまり期待できません。 できるところから、…