月1回、介護帰省で東京と関西を往復しています。
行きはマイル獲得のためにJAL、帰りは時間が読める新幹線。JALは先得割引、新幹線はEX早割で交通費を節約しています。
去年の夏までは往復JALだったのですが、最終便が欠航というさんざんな目に遭ったため、帰りは新幹線にすることに。
一方、先週、ネットを賑わせた炎上事件。
立派な肩書の大学教授でも、こんな記事を書いてしまうのか。
ホテルの予約サイトで自分とゼミ生合計13人分を予約。学生は自分たちで宿を予約するというので、学生の12人分をキャンセル。
ところがこの教授、自分のIDで予約する前にゲストでもログインして二重予約していたのです。キャンセルしたのはIDで予約した分だけ。だから学生の12人分は当日キャンセルとなり繁忙期なので規定でキャンセル料は100%。
この教授は「同じ名前で予約があるなら、おかしいと思って前日にでも知らせてくれるべきだ」と交渉して50%のキャンセル料まで下げてもらったそうです。
うーん。ホテルだってぎりぎりの人数で回しているだろうから、予約客の名前のチェックなんてしないのでは。そもそも客とのやりとりの手間を省くために外部の予約サイトに手数料を払って委託しているわけじゃないでしょう。
ホテルや乗り物は、商品の買い物とは違い、「その日、その時間」の利用権ですから、他の客へ販売できなくなったところで、利用しようがしまいが料金は発生します。そうじゃないと、経営が成り立ちません。
しかし、わが身を振り返れば…。
1年前に新幹線の予約で失敗しています。
伊丹空港発の最終便が欠航になり、あわててバスで新大阪へ移動。
時刻は午後7時過ぎです。一刻も早く帰りたいし、座席なしで立って帰るのは避けたかったので移動中のバスの車内でスマホを使って予約。新大阪駅で乗車券を受け取ろうとしたら、えきねっとはJR東日本のサービスなので、新大阪駅では受け取れないことが判明しました。
時間も差し迫っているので、みどりの窓口でチケットを新たに買い直して乗るはずだった新幹線で23時過ぎに東京まで戻りました。
新大阪駅のみどりの窓口の係員が「電話で取り消せば、特急料金も払い戻されます」と教えてくれたのでその通りにしたのですが、規定通りであれば特急料金5990円は払い戻されなかったはずです。
乗車率は5割程度で満席ではなかったので、JRの販売機会を奪ったわけではありません。
「新大阪駅の係員が親切なアドバイスをしてくれてラッキーだった」と思っていました。
ところが、今回の大学教授が「老害クレーマー」としてネットで糾弾されているのを見ているうちに、目先の5990円を得しただけで、クレーマーまがいのことをして運気を下げたような気がしました。スマホの画面には「JR東日本の駅でしか受け取れません」と表示されていたのに、あせっていたので見逃してしまったのは私のミスです。
予約システムを使いこなせないなら、切符はみどりの窓口に並び、宿は旅行代理店を通すか、直接電話して予約するべきでしょう。
省力化してコストを抑えているから割引価格にしているのに、IT音痴の情報弱者相手で人件費がかかり、そのコストは利用者全体が負担することになります。
デジタルネイティブの若者に交じって無理に最先端のシステムを使おうとしないこと。いや、使ってみるのはいいけれど、失敗したら、潔くお金を払うこと。
私がミスしたのは、システムのせいではなく、自分のせいです。老害クレーマーにならないために自戒しなくては。