翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

終活

定山渓の宿でこれからの仕事について考える

1985年に結婚して36年。半端な年数ですが、1985年は丑年で十二支が3巡しました。結婚後に東洋占術を学んで、子丑天中殺なのに丑年に結婚したことに気付きました。 次の丑年までの12年間は旅行も楽しめるだろうけれど、次の12年はどうでしょうか。日本人の寿…

「楽しかった」と言える人生

甲府の珈琲専門店ダンのように忘れがたい旅先の店が旭川の四條食堂。旭川四条駅前にあり、「しじょう」ではなく「よじょう」と読みます。こういう読み方の違いで、よそ者だとばれてしまいます。 テレビ東京のドラマ「サ道」の旭川編に登場したお店で、常連か…

老いのアマチュア

アン・タイラーの小説『結婚のアマチュア』。主人公の夫マイケルは、熟年夫婦になれば結婚のベテランのはずなのに、自分たちはいつまでもアマチュアのままだとボヤきます。 bob0524.hatenablog.com 先日、ある書類に書き込んでいたら年齢欄が60歳以上でひと…

私たちはみんな、大きな塀の中で生きている

昨年の今頃はコロナがこんなに長引くとは予測せず、楽観的でした。ステイホームで読書に動画、ゲームを満喫しました。 しかし、東京は三度目の緊急事態宣言。 通勤の必要がない私は家に引きこもるしかなく、さすがに飽きてきました。スポーツクラブのスケジ…

限られた人生だから、可能な夢は叶えていく

昨年11月に続いて、また伊豆高原のやすらぎの里に来ています。断食がメインの施設ですが、今回も養生食(1日1000カロリー)のコースです。 前回、養生館を選んだのはサウナと水風呂があるから。赤沢温泉海の見えるサウナにも歩いて行けます。しかし、本館を…

この世はすべてレンタルスペース

エリザベス女王を支えてきたフィリップ殿下が99歳で死去。1947年の結婚当時は、イギリス生まれではなくギリシャの王族で、姉たちはナチス関係者と結婚していたため、かなりの反対の声があったそうです。王族、皇族の結婚に国民が口をはさみたくなるのはどの…

どうせ買うなら使用頻度の高い物を

映画『ノマドランド』の影響で、所有物はできるだけ少なくしようと思いました。 しかし、定住生活では、あれこれ必需品を買わないわけにはいきません。 以前、風水の大家に取材した時、「数年に一度しか出番のないよそ行きの服やバッグ、宝石を買うより毎日…

喪失と再生の映画『ノマドランド』

先月亡くなった父の四十九日法要と納骨を済ませました。 こうした儀式は死者のためというより生者のためのものなのかもしれません。時間を区切って、段階的に死を受け入れていくのです。 納骨の日は前日の雨が上がり、ほっとしました。お寺や仏具屋さんの手…

四十九日休酒チャレンジ

酒を飲んでばかりの日々。コロナの自粛期間も飲んでやり過ごしました。もしかしてアルコール依存症なのかと怯えていたのですが、2月半ばからぴたりと飲まなくなりました。 きっかけは父の死です。 入所している施設の看護師さんから「意識がはっきりしてい…

父との約束

先週、父が亡くなりました。 昨年12月に会った時は、足腰は弱っていたものの頭はしっかりして冗談も飛び出すほどでした。本人の希望で介護ヘルパーさんを自費でも頼みまくって一人暮らしを続けていたのがとうとう無理になったのが昨年の夏の終わりごろ。施設…

価値のない老人としてひっそりと生きる

オリンピックを巡るドタバタを見ていると「ホワイト・エレファント」という言葉を思い出しました。 昔、タイでは白い象は神聖な動物とされ王だけが乗ることができました。しかし、餌代が高いので王は気に入らない家来に白い象を与えます。家来は乗ることがで…

チャプレン(病院聖職者)の看取り

コロナ危機を言い当ててないから占いなんて意味がないという批判が起こりました。東日本大震災後も同じような流れになり、雑誌の占い原稿の依頼が一気に減りました。 迷信みたいなことを排除し、エビデンスに基づいた科学だけに従っていればいいのでしょうか…

未来の自分に思いやりを

若い頃は新年を機に一念発起し、新しい習慣を身につけようなんて思ったものですが、まず無理。 お屠蘇替わりにスパークリングワインなんか飲んで、いい気分で過ごしているうちに一日が終わってしまいます。 ささやかでも続けているのは、朝のお雑煮の下ごし…

ボブ・ディランの夢と終活

老後は旅人のように過ごしたい。 体の自由がきくうちは、自宅でずっと過ごすのではなく、温泉とサウナ、水風呂のある場所で気ままに滞在したい。自宅は東京都内の駅前にあるので、民泊の条件がゆるくなり、短期貸しで収入が得られるようになれば最高です。 …

異なる境遇への想像力『メイドの手帖』

年末の大掃除のモチベーションアップに読み始めた本。 深刻な内容に打ちのめされながら読みふけり、掃除どころではありませんでした。 日本では清掃業者に頼むと、そこそこのお値段でプロの仕事という感じですが、アメリカでは定期的に依頼して、主婦はあま…

人にはどれほどの服がいるか

自分の生活をすっきりしたいと願っているのですが、その前に親の家の片づけがあります。 母は何とかしなくてはいけないと考えていたようですが、実行に移す前にパーキンソン病を発症し、何もできないまま亡くなってしまいました。 bob0524.hatenablog.com 母…

還暦を過ぎて余生を生きる

冬が到来し、コロナがまた心配になってきましたが、ひっそりと青森に出かけました。緊急事態宣言が解除された時にJALの「また旅に出よう」キャンペーンで申し込んでおいたものです。 どうしても行きたかったのは、還暦を迎える誕生日旅行だったからです。…

老いの階段を一気に降りる

筋トレしながらずっと働き続ける高齢女性の記事を紹介しましたが、すべての人があんなことができるわけではありません。老化現象は右肩下がりのなめらかな線ではなく、階段状にがくっと下がると聞いたことがあります。 これまであまり意識しなかったのは、根…

ずっと働き続ける人生

調理補助のパートで働いている79歳の女性の記事を興味深く読みました。 president.jp 配膳と片付けは体力勝負。20代の栄養士とペアを組んで厨房を走り回るため、週6回、カーブスに通っているそうです。まるで日本のルース・ベイダー・ギンズバーグ。 「あな…

主(ぬし)になんか、なるもんか

女性用サウナを語る時、必ず出てくるキーワードが「主(ぬし)」。 古参の常連客で、我が物顔でサウナを支配します。サウナマットや持参のタオルで自分の場所を確保し、水風呂や外気浴でサウナを離れていても誰かに取られないようにキープ。サウナの温度を自…

手に入れるより、捨てるほうが大変だ

『クリミナル・マインド』シーズン10の『地獄めぐり』で紹介された名言が紹介されました。 It doesn't take a lot of strength to hang on. It takes a lot of strength to let go. — J.C. Wattsしがみつくには、そんなに力が要らない。手放すには、強い力が…

生き残るためにどこまでするか?

昨年から本格的に終活を始め、NPO法人と正式に生前契約を結びました。公正証書も作り、いつ死んでも大丈夫という状態です。 延命処理は行わないように文書化して実印も押しています。医療崩壊が起こったら、若い人に治療の機会をゆずるつもりです。苦しい…

あと何回、桜を見るだろうか

のどかな光に誘われて、近所の桜の名所に出かけました。満開にはちょっと早かったのですが、花見自粛要請も何のその、公園にはシートを広げて宴会を楽しむグループもいました。 青空に咲き始めたばかりの桜が映えます。途中のコンビニで缶ビールを買って、桜…

不要不急の人生

新型コロナの影響で最もつらいのは、スポーツクラブのスタジオレッスンが休止されたこと。 当初からスポーツクラブは感染源の一つとされていましたが、ズンバのレッスンには中毒性があり、開催されるかぎり参加していました。ズンバはインストラクターによっ…

アクティブ婆の戒め

新型コロナウイルス、どこまで広がるのでしょうか。 健康だけが自慢の私は、ウイルスは恐れていないのですが、自分がスプレッダー(ウイルスをまき散らす人)にならないか不安です。 というのもネットで「アクティブ婆」と呼ばれている千葉県の70代女性の存…

この国で老いる覚悟

介護保険がなかったら、実家は崩壊していたでしょう。 まず母がお世話になりました。 一昨年の冬に母が亡くなり、肺炎で入院中の父は気落ちもあって病院を退院後、施設に入所することに。ところが春頃から「ここは監獄みたい。家に帰りたい」と言うようにな…

アウトプットするから、学びはおもしろい

夏瀬杏子さんの発案により、3回にわたって開催した九星気学講座、参加者の皆様、本当にありがとうございました。 東洋占術をあれこれ学びましたが、最も効果を実感しているのが九星気学です。「あなたはどんな人か」という診断ではなく、「どうすれば開運す…

財は多ければ多いほどいいわけではない

そのうち宅配の新聞を取るのは老人だけになりそう。印刷された紙面が朝夕、配達されるなんて本当に贅沢なことです。東京では新聞配達員の多くが日本語学校に通う外国人留学生になっているらしいですが、こんな寒い季節、夜明け前に起きて配達に向かうのは、…

妖精さんとおばあちゃんの国

朝日新聞の「老後レス時代」、朝から暗い気分になりますが、怖いもの見たさでつい読んでしまいます。 bob0524.hatenablog.com 連載1回目の70歳を過ぎても働くしかないという人たちに対して、2回目は大手メーカーに勤める50代後半の男性社員。フレックスタ…

占いで学んだ最も有益なことは、先憂後楽

宅配の新聞はエネルギーの無駄使いだと思いつつ、なかなかやめられません。都内は外国人留学生に頼っている宅配所が多いようですが、せめて夕刊の配達は廃止して負担を軽くしてあげたらいいのにと思います。 昨日(2019年11月10日)の朝刊。1面トップは、「…