翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

どうやってお金を回していくか

生きていくためにお金は絶対必要なのに、お金の話をするのは下品だという思い込みがありました。

 

村上世彰氏の新刊『いま君に伝えたいお金の話』の新聞広告にこうありました。

お金は血液と同じ。

どこかにとどまってしまうと不健康になる。

だからお金は稼いで貯めて回して増やす。

増えたらまた回す。

それが正常な身体=社会を作るのです。

 

 お金を自分のところだけにとどめようのは下品だけど、お金を回せばいいのか…。

 

そんなことを考えるのも、外国人学生のホストに関してお金をどうしようか悩み中だからです。

学校を通じて受け入れるホームステイなら、実費として一泊2500円が支給されます。

 

今年は忙しいので受け入れの予定はないのですが、悩むのは、かつての教え子から個人的に連絡が来て日本を再訪する場合です。私がホストファミリーをやっていることを知っているので、「先生の家に一泊いくらで滞在できますか」と質問されたら、どう答えるべきか…。

これまで4人の学生をホストしましたが、お金をもらって預かるとなるとあれこれ気を使うし、朝食と夕食を準備するのがけっこう大変でした。「てんや」とか「花まるうどん」など安価な外食でもいいのですが、若者につきあって食べていると太ります。

 

外国人を家に泊めるようになったのは、カウチサーフィンがスタートです。

お金のやりとりはせず、「この人と会いたい」という人を選んで交流するシステムです。

 

カウチサーフィンを通じて、アメリカ人のマイケルと会った時、エアビーアンドビーの話を聞きました。

同じ部屋を、お金のない若い学生にはカウチサーフィンで無償で泊まらせ、一定の年齢以上の旅人にはエアビーアンドビーで貸し出しているというのです。1泊50ドルだからけっこういい収入になるとのこと。

マイケルはこう言いました。

いい年齢の大人は、ある程度の対価は払いたいものだよ。私のコンドはシカゴの中心街のとてもいい場所にあって眺めもいい。うちより眺めが悪いホテルが1泊200ドル以上するんだよ。エアビーアンドビーでうちに泊まれば2泊で100ドルなんだから、いい話だと思わないかい?

 定年退職しているマイケルは、 そうして得たお金で世界を旅行しているのですから、これこそ「お金を回す」です。

   

bob0524.hatenablog.com

 

日本語教師をリタイアしたら、外国人学生のゲストハウス運営も楽しいかも、ぼんやり考えているのですが、大きめの家を借りるとなると、コストが生じ、赤字を出さないように宿泊料金を設定して稼働率を上げなくてはいけません。

そんな大それたことをするより、今の住まいで私の4畳半の仕事部屋をゲストルームにして気が向いた時だけ学生の滞在を受け入れるほうが現実的です。

マンションによくある間取りで、玄関ドアを開けてすぐ右手の仕事部屋は、トイレとバスルームに隣接し、リビングや寝室とは離れているので、狭いとはいえ独立性が保たれます。だからホストファミリーの基準もクリアできました。

 

さて、個人的に学生を泊まらせる場合、料金をどうするのか。

私が教えている日本語学校は学費がけっこう高く、学生はヨーロッパの裕福な家の子弟が大半です。宿泊費を払わないということで、かえって居心地悪く感じるかもしれません。しかし、10代や20代の若者から直接、お金をもらうというのにも抵抗があります。

 

堂々巡りで答えが出ず、とりあえず来月は実験的に無償でイタリアからの女子学生を受け入れることにしました。私が日本語教師になりたての時にクラスにいた学生で、彼女の存在によって本当に助けられました。その恩返しの意味もあるからです。

こうしたことを繰り返しているうちに、そのうち最適な方法が見つかるかもしれません。

 

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埼玉りそな銀行川越支店。大正7年築のルネサンス様式。蔵造りの伝統家屋が立ち並ぶ中、異彩を放っています。お金を扱う仕事だからこそ、こういう格調高い外観が求められたのでしょう。