翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年秋、スペイン巡礼(フランス人の道)。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。おかげさまで重版になりました。

心を開き、言葉を交わそう

まだ先のことだと思っていたのですが、来週の今頃はスペインにいるはずです。

 

スペイン巡礼の体験記で「心を開いて旅をすれば、きっとたくさんのことがあなたの中に入ってくるでしょう」という言葉を見つけました。

歩くのはどこでもできる。あなたの国でも他の国でも、もちろんスペインでも。でもね、世界中の人と出会って話せるのはこのカミーノだけだ。だからできればホテルではなくアルベルゲに泊まって、たくさんの人と出会い、たくさんの話をしてほしい。

 

 

大部屋にベッドがずらりと並ぶ巡礼宿(アルベルゲ)ではくつろげないし、見知らぬ人と会話するのも暑苦しいと感じる人はいるでしょう。でも、別に友達になるわけではなく、たまたま同じ場所で同じ時間を共有するだけ。そこで生まれる会話には楽しく生きていくための多くのヒントが隠されています。

 

コロナが蔓延した数年間は、こうした体験に飢えていました。

この春に歩いた熊野古道にはたくさんの外国人旅行者がいましたが、積極的に話しかけることにためらいがありました。

それではだめだと教えてくれたのが、滝尻の民宿の名物女将、みゃあちゃん。

bob0524.hatenablog.com

 

いつの間にか部屋に来てくれて、当然のようにするすると膝の上に。「え、私が猫嫌いのいじわるな人間だったらどうするの?」という疑問をはさむ余地もありませんでした。

 

スペインにも、みゃあちゃんのような素敵な猫がいるでしょうか。

 

旅の準備というとお金とか保険、持ち物を連想しますが、英語のスピーチの練習をしています。フランスとスペインの国境であるピレネーを一気に越えず途中の山小屋で一泊するのですが、夕食時に「なぜ巡礼に?」を一人ずつ話すそうです。そして、歩いている途中に多くの人と話すでしょうから。

 

I'm from Japan. We also have a pilgrmage tradition, Shikoku and Kumano Kodo.

There is a Japanese word  同行二人, it means if you are walking alone, someone is  with you. It could be God, or it could be someone who has passed away.

I lost my parants. My parents alwas encouraged me to see the world. That's why I'm on the Camino

 

日本から来ました。日本にも四国や熊野古道の巡礼の伝統があります。

同行二人という言葉があり、一人で歩いても誰かがあなたといっしょに歩いているという意味です。それは神かもしれないし、あなたが見送った誰かかもしれません。

私は両親を亡くしました。両親はいつも私が世界を観ることを応援してくれました。だから私はカミーノを歩くのです。

 

お盆に襲来した台風による交通の混乱で、予定通りに旅ができるなんて期待しない方がいいと悟りました。どんなハプニングが起こっても、それらを含めたすべてのプロセスが巡礼なんだと腹をくくることにします。