仙台四郎、主婦の店さいちと、商売繁盛スポットを巡った仙台の旅。
初日に泊まった秋保(あきう)温泉の佐勘(さかん)も、なかなかのものでした。
秋保温泉をネットで検索するとリーズナブルな宿もけっこうありました。しかし、開運旅なら奮発したいところ。秋保温泉を代表する宿ということで、佐勘に決めました。
秋保温泉は、欽明天皇の皮膚の病を完治させたことから「御湯(みゆ)」の称号を賜ったという由緒正しい温泉です。そして、温泉を管理し、仙台藩から湯守(ゆもり)に任命されたのが佐藤家で、代々の当主は佐藤勘助さん。そこで宿の名前は「佐勘」となりました。
天明の飢饉で秋保の村でも多数の死者が出たとき、佐藤家は湯守の収益の3分の1を村に収めることにしました。
こうした経緯があるからこそ、2016年にはG7の財務大臣会合が開催されたのでしょう。
佐勘では毎晩、歴史ツアーがありこうした話を聞くことができます。
いつも儲けることばかり考えている私ですが、儲けをすべて自分の懐に入れるのではなく、社会に還元しなくては。佐勘に泊まってそんなことを思いました。
佐勘の最大の危機は、江戸時代にお湯が枯れたこと。はるばる高野山まで祈願し、再びお湯が出ました。その際に高野山から持ち帰った火種は今も燃え続けています。
佐勘には川沿いの露天風呂があります。男女入れ替え制なので、初日しか入れませんでしたが、川のを流れを見下ろしながら風に吹かれて温泉に入るのは最高の体験でした。