「瞑想合宿で1週間、集中的に瞑想するよりも、1日10分の瞑想を毎日続けるほうが大変で、効果も高い」という話を聞きました。
美容記事には、「年に数回のエステより毎日のスキンケア」という言葉もあります。
ハウスクリーニングの業者を頼んで、一気にきれいにしてもらっても、掃除や片付けを怠れば徐々に汚部屋に戻ります。
開運とか幸福も、一時的に望ましい状態になったとしても、いかに持続させるかがむずかしいわけです。
先日、「タニタの社員食堂健康セミナー」に出席したのですが、計測器の会社らしく、毎日体重を測ることが健康的な食生活や運動の習慣へとつながっていくとのことでした。
体脂肪を1キロ減らすには、7200カロリーのマイナスが必要。
女性なら約4日分の食事に相当します。
「だからといって4日間、断食するのは無理ですから、7200カロリーを30日で割って、一日240カロリー。どら焼き1個、小さなショートケーキ1個分分の我慢です」と講師。
たしかに断食よりも、毎日ヘルシーな食事を続けるのが理想的ですが、リセットという意味では断食はとてもいい体験です。日頃、いかに何も感じずに食べているかがわかります。
ホリエモンが刑務所で「幸せの閾値が低くなる」のと同様、舌が敏感になっておいしさの閾値が低くなり、お米や野菜、豆腐そのものの味をはっきりと感じられるようになります。
瞑想も、月に一度ほど、坐禅の会に参加することで、新たな気持ちになれます。
エステだって、たまにプロの技に身をゆだねてみるのもいいものでしょう。
私は断食にとても興味があり、東京近郊の断食施設は3ヶ所ほど滞在したこともあります。
最後に行ったのは2011年、伊豆高原「やすらぎの里」の1週間コースでした。
1週間まるまる断食するのではなく、最初の3日間は酵素ジュースや野菜スープ。水分は好きなだけ摂れます。
後半の3日間は徐々にカロリーを増やしていく回復食。最終日に普通食に戻します。
断食は回復食の過程がとてもむずかしい。
自己流でやると、よほど意志の強い人でない限り、断食の反動で回復食を食べすぎてしまい、返って太る危険があります。
激しい飢餓状態を耐え抜いた強制収容所の人々が、解放後に大量に食べて、体が対応できず命を落としたという話も読んだことがあります。
その点、断食施設なら、ちゃんと計算された回復食が用意されますし、わざわざ断食のためにお金を払って滞在しているのですから、食べたい気持ちも我慢できます。
最後の断食から3年が過ぎ、そろそろ食欲と味覚のリセットが必要だと感じたのですが、「やすらぎの里」は予約がずっと先まで埋まっています。
そこで見つけたのが、三浦海岸のマホロバ・マインズの2泊3日のプチ断食コース。東京からなら、品川から京浜急行で1時間ちょっとというアクセスの良さです。
というわけで、今日まで三浦にいました。
Wi−Fiを借りるのが有料だったので、わざわざネットをすることもないと思い、食事だけでなくIT断食もできました。
ブログの更新も遅れてしまいましたが、これでしばらく節食し、また感覚を忘れたら断食に行こうと思います。
本格的な断食ではなく、プチ断食で運動プログラムも充実しているので、ある程度のカロリーは摂取します。
初日の夕食は2種類のスムージー。2日目の朝食は酵素ドリンク、昼食はドライフルーツ入りヨーグルトとスムージー、夕食は三浦野菜を煮込んだミネストローネスープ。3日目の朝食は酵素ドリンク、昼食が回復食のおかゆ(写真)です。
回復食のおかゆ。ほうれん草、かぼちゃ、カリフラワー、にんじん、紫キャベツ、トマトのピューレが載っています。
調理は女性シェフで、スムージーは目の前で食材を説明しながらミキサーにかけて出してくれます。シェフ自身も参加者と同じものを食べて断食しながら、バイキングの仕込みもやっているそうです。料理担当者が目の前にいるので、自由に質問もできて参考になりました。