- 月曜の夜は、毎週ヒップホップのレッスンに出ています。レッスンが始まる前のスタジオで、先生が好きな音楽をかけてクラスで教えてくれるより段違いに複雑なステップで踊っているのを見て、「へたくそな初心者に教えるより自由に踊りたいのだろうな」と気の毒になりました。
- このクラスに熱心に通っているのは、先生の指導に時折はっとさせられるから。
- 参加者にはサラリーマンらしい男性もいます。
- 「月曜の夜だからお疲れ気味かもしれませんが、この時間は仕事を忘れましょう。踊るのは、仮面をかぶるようなものです」と先生。
- たしかに、そうとでも思わないと、ヒップホップのクラスに出られません。
- 曲はKPOPが多く、今月はNCT127の"Ay-Yo"。
- 最後の決めのポーズが重要で、先生が言うには「途中でステップを間違っても、最後で堂々と決めれば、観ている人は『個性的な振付で踊ったんだ』と思ってくれる」。
- これって老後の生き方にも応用できるかも。
- 「晩節を汚す」という言葉があります。立派な生き方をしていても、人生の最後で失態をさらし、名誉を失ってしまうことです。
- だったら、反対に「晩節だけきれいにする」のはどうでしょうか。
- 若いうちは考えが足りず失敗が多い。そのくせ欲は強くて、ついやりすぎてしまいがちな恥ずかしい人生です。
- それでも晩節を迎えたら、なるべく人にゆずって謙虚にふるまっていれば「あの人も年を取って少しはましになった」と思ってもらえるかもしれません。
- 頭の機能が衰えると地の性格が出てしまいがちと聞き、その点はちょっと心配ですが、認知症になってしまえば自分の評判なんか気にしなくなるからどうでもいいのかも。
思い思いに楽しむスペインの夏の夜。また行きたいと願うのは、楽しそうな老後をたくさん見たから。
日本だと「仕事もせずにふらふら遊び歩く高齢者」の評判はあまりよくないみたいなので、我先にいい場所を取ろうとしないこと。もし、席をゆずってもらうようになれば、旅をあきらめる潮時なのかも。今は自分の足で長い距離を歩けますが、残された時間はそう長くないと自分を戒めています。
「健康上の問題で日常生活が制限されることがなく生活できる期間」である健康寿命の平均男性が72.68歳、女性が75.38歳。女性の平均寿命は87.45歳なので、約12年も日常生活の制限がある状態で生きることに。これはあくまでも平均なので、ダンスやウォーキングで足腰を鍛えて、健康寿命を延ばしたいものです。ぽっくり寺に参拝する高齢者は昔からいましたが、「介護されることなく、自然に死にたい」という願いがようやく実感できるようになりました。