翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年秋、スペイン巡礼(フランス人の道)。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。おかげさまで重版になりました。

あと20年の目標が欲しい

お茶の水女子大の同級生11人が、共同ペンネームを使って海外の児童書や絵本を翻訳悪し続けたという記事を読みました。

メンバーが80代半ばとなり、最後の作品を出版したとのことですが、なんと充実した人生なんでしょう。

趣味の外国語学習ではなく、一冊の本という形になるのがすばらしい。

目標とか結果を求める私は、うらやましく思います。単に好きだから、興味があるから読書や勉強に励むのでは物足りないという欲の深い人間だからです。お茶の水女子大のグループが80代半ばまで翻訳を続けたというなら、現在60代半ばの私はあと20年生きるための目標が必要です。

 

スペイン巡礼でトータル800キロを歩いたというと驚かれますが、あれはサンティアゴ・デ・コンポステーラというゴールがあったから歩けたのです。

 

スペインから帰国後、健康のために近所をウォーキングしようかと思ったのですが、近所の公園をぐるっと回って帰ってくるのは気が進みません。目的地がなく「ただ歩くことを楽しむ」のができないのです。

 

これは高齢になったらやることがなくて苦しくなりそう。今でも苦しさを感じています。

雑誌や書籍の連載を何本も抱えていた頃は、締切のプレッシャーがのしかかっていましたが、充実感があったし、何かに思い悩むということ自体がなかったのです。ゴールを常に提示されている生活は、ある意味で楽だといえるでしょう。

今はゆるいペースの仕事だけ。このまま完全にリタイア状態になったら、何を頼りに生きて行けばいいのか。それを探すために旅に出たり、本を読んでいます。

 

参考にしている生き方の一つが、アメリカの作家メイ・サートン

bob0524.hatenablog.com

 

現在、『70歳の日記』を読んでいるところ。

「私の生きる歓びは年齢とはまったく関係ない」と断言するメイ・サートン

アメリ東海岸の一軒家で庭作りに精魂を傾けた彼女と都会に暮らす私の生活はまったく異なりますが、書くことをライフワークにしているのが共通点です。

私にとって書くことは自分に何が起きているか理解する手立てであり、困難な問題をか考え抜くための手段。

もう編集者からの依頼も少なくなり、こうして自分のためにブログを書いたり、ウラナイ8関連の文章を書いている日々ですが、できるだけ長く書き続けていくつもりです。老いを迎える心もとない状況も、文章にすることで少しは整理できます。

 

勇気づけられる一節。

50歳のときとくらべて、70歳の今のほうがずっとものごとにうまく対処できている。ひとつには、ストレスがかかったときに無理をするのではなく、流れに身を任せられrようになったからだと思う。

 

今の自分の顔のほうが好きだし、いい顔をしている。25歳のときにくらべて今のほうがずっと成熟した、中身の豊かな人間になっているからだ。若いときは野心と個人的な葛藤がすべてで、表面的には知的を装っていても、中身はまるで違っていた。

メイ・サートンの日記にちりばめられた文章の数々から、あと20年を生きるための目標を探っているところです。