今年はウサギのひな人形を飾ることができました。
小さな箱から取り出すだけなのに、気が付いたらひな祭りが過ぎていたことがよくありました。
今年、忘れずに出せたのは、手帳のおかげです。秋頃に新しい手帳を買うと、2月予定表の端に「ひな人形」と書き込んでおきます。年賀状とクリスマスカードの枚数、フィンランドに送るクリスマスプレゼントは11月の予定表に。年末の買い物リスト(お節料理とお雑煮用の食材)は12月にメモ。半年ごとの歯のクリーニングも2週間前を目途に「歯科医予約」と書いておきます。
そして、2月は確定申告。税理士さんにお願いしているのですが、出版社からの支払い調書を取りまとめて毎月の振込額と照らし合わせ、控除の証明書を集め、エクセルで経費の表を作らなければなりません。年に一度、気の重い作業だったのですが、数年前に細かい手順に分けた自分用のマニュアルを作りました。税理士さんから指摘されたミスも繰り返さないように書き込んでおきます。このマニュアルを確定申告の控えと一緒にファイルに挟み込んでおくと、作業に取りかかるハードルがぐっと低くなります。今年も2月中旬にさっさと終わらせました。手順がうやむやで、どれだけ時間がかかるかわからないと、人間はつい先延ばしにするものです。
毎年のことだけでなく、人生の先を見据えたメモも作っています。
3年前に終活に関する生前契約を結びました。高齢になって入院や施設入所の際の保証人の引き受け、認知症になった時の任意後見、死後の葬儀や財産処理などの手続きを代行してくれます。
最初は説明会だけ参加して、実際に契約を結ぶのはもっと年老いてからにするつもりでしたが、契約手続きの煩雑さを知り「年を取ってからだと面倒で投げ出すかも」と思い直しました。銀行口座から始まり、クレジットカードや公共料金の契約番号など書き出すだけでもかなりの手間です。延命処置をどこまで望むか、死んだら葬儀をどうしたいか、知らせる人のリスト、そしてお墓。気が変わったら変更することもできますが、とにかくすべての書類を埋めなくてはなりません。
年を取って判断力を失った時のための覚え書きであり、3年前の時点での考えをまとめることができただけでも、やる価値はありました。
ロシアのウクライナ侵攻で世界が騒然としていますが、プーチン大統領の精神状態がおかしくなっているのではないかという声も出ています。
切れ者として知られたプーチン大統領も69歳。日本では69歳はまだ若いイメージですが、ロシアの男性の平均寿命からすると晩年にさしかかっています。
ウクライナ侵攻によりルーブルは暴落、ロシアの株式市場は急落懸念で開けない状態が続いています。ここまでロシア経済を犠牲にしてまで、ウクライナ侵攻に踏み切る理由があったのでしょうか。
そして、最もおかしいのはゼレンスキー政権をネオナチ呼ばわりしていること。ゼレンスキー大統領はユダヤ系ウクライナ人です。ナチスの名を持ち出すことはドイツ国民の神経も逆なでするでしょう。
「まともな判断力を持っていた人が高齢者となり、陰謀論を信じるようになったり、ネトウヨになるのと同じだ」という感想を読みました。隠居老人があやしげな理論を口走るのなら適当に流せますが、まさかプーチン大統領が?
プーチン大統領でさえ、老いには勝てないのだとしたら、凡人の自分の終末期はどうなるのでしょう。
今年は自分の書いたメモに基づいてひな人形を飾れましたが、将来は「どうせしまうのに、めんどう」「なんでこんなことを書いたのか」と破り捨てるかもしれません。それだけならいいですが、おかしな言動が目立つようになったらどうすればいいのでしょう。「このブログで変なことを書き始めたら、記事を削除してほしい」という条項を生前契約に入れておいたほうがいいかもしれません。