翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

狼なんかこわくない

3年続けた日本語教師の仕事にこの春、ピリオドを打つことにしました。

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やめると決めてからは、まるで洗脳が解けたような状態。この3年間、授業準備のために莫大なエネルギーを注いできたのが不思議でたまりません。しかも、夏休みも年末年始も休みませんでした。そのため、4週も有給が溜まっていました。

 

そこで思い出すのが、日本語教師になろうと思ったきっかけ。

海外と交流できて、420時間の講座さえ受ければ資格が得られるから。講座の案内には、世界中どこでも、年を取っても続けられるという夢のようなうたい文句もありました。

外国人旅行者をホストするカウチサーフィンをやっていたことで、日本語学校で学ぶフィンランド人学生のヘンリク君のホームステイを受け入れたことも、大きなきっかけでした。

 

そして最後に背中を押されたのが、天海玉紀先生のインナーチャイルドカードのセッション。

 
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日本語教師になっていいものか、という問いに対して最後に出たカードが、妖精のゴッドマザーでした。シンデレラを舞踏会に送り出した魔法使いです。

 

インナーチャイルドカードのセッションは、占いというよりも出たカードを元にクライアントが自由に物語を作っていきます。

 

私が作った妖精のゴッドマザーの物語。

ゴッドマザーは名付け親。多くの学生にとっては、日本語教師が初めてじっくりと向き合う日本人。私を通して日本のイメージの一端をつかみ、勉強を続けてほしい。学生にとって日本語のゴッドマザーになるのが目標。

 

実際に授業では、学生たちに漢字の名前を付けたり、一人一人の興味や個性に向き合って、日本語で表現できるように努めてきたつもりです。

その日のうちに学ばなければいけないことが決まっている通常の授業とは違い、私のクラスでは、のびのびと日本語のおもしろさに触れてほしい。

そう思ってやってきたつもりだけど、今、改めて考えてみると、魔法をかけられていたのは学生じゃなくて私自身。

かぼちゃの馬車に乗って、世界中からやってきた外国人と文化交流をして、ふと気が付くと時計が12時を回っていた。元の世界に戻らなきゃ…。

 

シンデレラ・ストーリーは終わり、新しい物語が必要です。

というわけで、先日、玉紀先生のセッションを受けてきました。

 

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2枚目に出たのが 左下の『不思議の国のアリスのメリーゴーラウンド』。

 

これからは同じところをぐるぐる回って楽しく過ごす。野心なんて持たない。目指すのは心穏やかなおばあさん。

玉紀先生は「不思議の国のアリスのカードは平穏無事ってわけでもなく、けっこう波乱万丈」みたいなことを口にされましたが、私は常に上を目指していく矢印のような生き方はもう卒業したい。メリーゴーラウンドのように「同じところをぐるぐる回る」という生き方をしてみたい。

 

しかし、しかし、3枚目のカードは「ビッグ・バッド・ウルフ」。大きな悪い狼。

玉紀先生は大笑いしていました。

結局、死ぬまで野心を手放すことはできない。今はおとなしくしようとしているけれど、そのうち性懲りもなく何かに手を出すんじゃないか。

 

自分の業の深さと対面することになってしまったわけですが、まあいいか。「狼なんかこわくない」とつぶやきながら家に帰りました。