運は常にぐるぐる回しておくこと。
フリーランスとして働き出して四半世紀、なんとか生計を維持できたのは、運を回し続けてきたからです。
そして、運を回していると、縁がどんどんつながっていきます。
4月から約3ヶ月間、日本に滞在中のアンネから「自転車で世界を回っているフィンランド人カップルが東京に来るから、会ってみない?」とお誘いがありました。
二人は2月にフィンランドを飛行機で発ち、2ヶ月間かけて南米とニュージーランドを回り、4月の終わりに日本にやってきました。
世界を旅するバックパッカーで学生でもないというと、既存の社会体制からドロップアウトしたイメージがありますが、二人はいたって健全。とても感じのいいカップルです。
フィンランドでは、毎年1〜2ヶ月ほどの休暇に加え、勤続10年で1年間の有給休暇がもらえます。
今回、アンネの日本滞在は3ヶ月間ですが、通常の休暇2ヶ月に加え「日本の記事を書く」ということで新聞社から1ヶ月の延長が認められたそうです。
浅草、築地、銀座、秋葉原はすでに観光したというので、原宿と新宿を4人で回ることにしました。
二人の名前はティナ(彼女)とマッティ(彼)。
「マッティ・ペロンパーと同じマッティ?」と私。
マッティ・ペロンパーはカウリスマキ映画の看板俳優ですが、残念なことに1995年に亡くなりました。
アンネは私のことを「普通のフィンランド人以上にカウリスマキ映画に詳しい」と紹介。
するとマッティは「僕の父はアキ・カウリスマキの兄弟の友人」と言います。
世界中の人間は、「知り合いの知り合い」をたどっていくと、平均5人の仲介者がいればつながると言われています(六次の隔たり)。
どうしてもアキ・カウリスマキに会いたくなったら、なんとかなるものだと実感しました。
思い出横丁にて。「歌舞伎町とゴールデン街に行きたい」というマッティはかなりの呑んべかも。
アンネの提案により歌舞伎町のゲームセンターでプリクラ撮影。強引に4人で撮りました。
操作法がわからず、おたおたしていたら、茶髪の女子高生が親切に教えてくれました。
今回、回ったのは明治神宮、竹下通り、東京都庁、思い出横丁、ゴールデン街、歌舞伎町、新大久保。
たまには東京観光も楽しいものですが、観光ガイドではないので、答えられない質問が多く、申し訳なく思いました。
たとえば、「東京から富士山までどのくらい離れている?」
後で調べて約100キロとわかりました。英語力云々の前に常識の問題。それにしても観光ガイドはむずかしい。単に観光スポットの説明をすればいいだけではなく、幅広い知識が求められます。
旅に出るのも楽しいし、旅人を迎えるのも楽しい。
フィンランド人とつながるきっかけとしてカウチサーフィンを利用しましたが、ひとたびつながりができれば、そこからどんどん発展していきます。
運を回していけば、縁がつながりが、ますます運が回っていく。そんな好循環を目指します。