玉紀さんの講座、午の巻「干支で読む5」に参加しました。
前夜の雨から打って変わって、真夏の太陽がぎらぎらと降り注ぎます。まさに午の巻にふさわしい。しかも時間は午前11時から午後1時。午の刻です。
この講座では、サンプルとして命式を公開して、どんな感じなのか本人が話します。なるほど、これはおもしろい。
玉紀さんもとてもいきいきしています。
四柱推命を習い始めて、最初は言葉を覚えるのに四苦八苦しましたが、だんだん仕組みがわかってくると、どんどんのめりこむ。あの感覚を思い出しました。
講座では、有名人の命式で実例研究したものですが、リアルな声に勝るものはありません。
私が今回の午の巻に出たのは、私の日干が戊午(つちのえうま)だから。
六十干支の中で強いとされているのが、悪名高い(ごめんなさい!)丙午(ひのえうま)。戊午もそれに匹敵すると言われています。
あと、丁巳(ひのとみ)、己巳(つちのとみ)。どれも火が強く、暑苦しい組み合わせです。
火の対極にある壬子(みずのえね)は大洪水で、癸亥(みずのとい)は豪雨。これも水が強すぎる。
この6つの干支が十二運では帝旺となり、動物占いではトラです。
先日、ラジオで『山月記』の英語バージョンを聞きました。
その中の一節。
Each of us is an animal trainer. We train the animal within us. That animal is who we really are.
(人間は誰でも猛獣使であり、その猛獣に当るのが、各人の性情だという。)
私のことかと思い、びくっとしました。
たしかに私は心の中にトラを飼っている。
同じ午族の丙午の人はどんなふうにトラを飼っているのか。それが知りたいというのがこの講座に出席した主な理由です。
丙午、しかも夏生まれ(午月)、巳年生まれという火のかたまりのような野中智世さん。いかにも野性味あふれるトラ。丙の持つ明るく開けっ広げなエネルギーが前面に出て、すごくまっすぐな生き方だと思いました。リアル猛獣です。
私は戊午だけど、冬生まれで水が強いこともあり、火を前面に出さず、暗黒時代の阪神タイガースのように猫を被っています。だけどトラの本性を隠し切れないから、タイガースだって時々は勝つし、私も型にはまらず思うように人生を生きる。
玉紀さん流に表現すると、丙が「いまを生きる」。燃え上がったことだけで満足してさっさと次のおもしろそうな対象に燃え移る。
戊は「これ、おもしろうそう!」と燃え上がるところまでは丙と同じですが、燃えカスに何か残っていないか探さないではいられません。
純真な丙からすると「策士」「欲深」に見えるでしょう。
私の隣に座ったのは、誕生年が10年違いで冬生まれの戊午の方。年の十二支だけが異なり、あとは並びが全く同じです。
「1番目にやりたいことがあったけれど、それでは食べていけないので2番目に好きなことを選んだ」
この方も猫をかぶったトラを飼っている。
詩とか書いてみたいけれど、とりあえずは注文がきた原稿を書く。そうやって30年近く働いてきました。
そろそろ引退したいけれど、持って生まれた性質はなかなか変えられません。おもしろそうなことがあれば燃え上がり、燃えカスの中に何があるか、探し続けることでしょう。
バンコクのお寺で参拝者の靴の番をする猫。