翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

御岳山の宿坊で合宿

先週の水曜日から二泊三日で再び御岳山。

 

今回は物見遊山ではなく仕事。ずっと取りかかっていた易の本、なんとか入稿したら次は校正。

とにかく書き上げることだけを目標にしていたので、300ページ近くあるずっしり重いゲラを目の前にしただけで委縮してしまいました。

占例ページを書いてもらったウラナイ8の杏子さんに相談すると「どこかに泊まり込みでやっちゃいましょう」。

ありがたいことに、同じくウラナイ8のゆみこさんも校正合宿に参加してくれることに。何度も易の会や講座を主催している杏子さんと私とは異なる視点でゲラを読んでもらえるのはとてもありがたいことです。ゆみこさんは占いの書籍の出版経験があるし。

 

場所はどこにしようかということになり、先日泊まった御岳山の憩山荘にお願いすることにしました。ビジネスホテルでは狭いし味気ない。御岳山はちょっと遠いように感じますが東京都内です。

それに、単なる宿ではなく宿坊です。今では登山客やレジャー客も多くなりましたが、本来は武蔵御嶽神社の参拝者のための宿。営んでいるのは、御師(おんし/おし)。参詣者のための祈祷、案内、宿泊を世話をする神職です。

 

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前回の宿泊客は私一人だったのに、心を込めてもてなしてくださった御師と女将さん。

夜遅くまで原稿を読み上げて校正するので他のお客さんの迷惑になるかもしれないと相談すると、二階の二間を使えば大丈夫だからと快く受け入れてくれました。

 

初日は雨でしたが2日目と3日目は快晴。仕事の合間に新緑の御岳山を満喫しました。

 

2日目の朝の散歩でに立ち寄った駒鳥売店。見晴らしのいい席で七代の滝の源水コーヒー。

憩山荘の御師から「駒鳥山荘は外国人宿泊客をよく受け入れている」と聞いていたので、駒鳥山荘と関係があるのか聞いたら、実家が駒鳥山荘とのこと。店名通り、鳥好きなんでしょう。さまざまな声音で話すオウムもいて、窓の外の巣箱にやって来る鳥も解説してくれました。

朝の来店なので「昨夜のお泊りは?」と聞かれました。

憩山荘と答えました。

「ご飯がおいしいでしょう。あそこは一度泊まるとリピーターが多いんですよ。次回もぜひ憩山荘に」

 

ご自分の実家ではなく憩山荘を勧めるところに、御岳の御師ネットワークを感じました。コンビニもスーパーもない山の上でどうやって宿や食堂を運営しているのか不思議なのですが、共同体で助け合っているのでしょう。

 

東洋占術を学び始めたのは、女性誌の編集者に「東洋占術専門のライターは少ないから絶対に需要がある」とそそのかされたからです。下心で始めたことですが、まついなつき先生のウラナイトナカイとご縁ができ、天海玉紀さんとつながりました。御岳山と同じように、占い界のネットワークのおかげでなんとか仕事をこなしています。