2年前、2012年の秋に阿佐ヶ谷ロフトAで、「ニートの歩き方」のphaさんと「ナリワイをつくる」の伊藤洋志さんの出版記念イベントが開かれました。
とてもおもしろいトークショーでした。
d.hatena.ne.jp
京都大学卒業という共通点だけで、ベクトルはまったく違う二人なのかと思っていたのですが、なんと、このイベントをきっかけに、二人は和歌山県熊野でなんだかおもしろいこと(田舎にシェアハウスをつくる)を始めたみたいです。
- 作者: 伊藤洋志,pha
- 出版社/メーカー: 東京書籍
- 発売日: 2014/04/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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伊藤さんの前書きから。
もちろんフルサトをつくるのは一人でやってもできるのだが、一人でもやれる人が集まると、それぞれ個々人の予想を超えた何か面白いことが起きる気がする。pha氏とイトウは、「ニート&ギーク」と「ナリワイ」で違う世界に生きているわけだが、何か新しい展開をつくるには、異質なものを組み合わせるのがよい。
ここを読んで、「私の状況と似ている!」と思ったものです。
占い学校で出会った親友の優春翠とは、占いという共通テーマを持ちながら、彼女は対面鑑定、私は原稿執筆というまったく違う世界で占いの知識を活かしています。
そして、優春翠が仕事をしている関東と故郷の島根県・川本町と月の半分を行ったり来たりする生活を始めた2012年の夏、私はフィンランドにハマったのです。
なぜ覚えているかというと、2012年辰の年、9月の申の月、子の方位(北)の那須に二人で申子辰の吉方取りをしたからです。
憑かれたようにフィンランド人ミュージシャンのヨレ・マルヤランタについて語る私を優春翠は不気味に感じたことでしょう。
それから約2年。
フィンランドと川本町が結びつきました。
カウチサーフィンを利用してフィンランド人と親しくなっていった私。
川本町を活性化に関わるようになった優春翠。
だったら、フィンランド人を川本町に送り込もう。
というわけで、アンネと川本町に来ています。
phaさんはこんな風に書いています。
東京は何をするにもお金がかかる。毎日家で寝ているだけでも家賃の負担が大きくてお金がガンガン減っていく。ゲームで言うと歩くだけで体力が減っていく毒の沼地にいるような感じだ。東京は僕のような無職で怠惰な貧乏人にはやさしくない。
フィンランド人旅行者にとっても同じです。
日本人のように1週間程度の海外旅行なら、ここぞとばかりお金を使えますが、1ヶ月や2ヶ月単位で日本に滞在するなら、東京だけで過ごすのはかなりの経済的負担です。
そして、「なぜ川本町か」という答えもphaさんが書いてくれています。
「フルサトをつくる」では自分の出身とは別の場所に新しい故郷を作るわけだけど、実際の故郷ではないことのメリットは結構あると思う。実際の故郷だと知り合いも多いし土地勘もあるしいろいろ便利なんだけれど、逆に知り合いが多いと動きにくいというところもある。しがらみのないよそ者のほうが自由な発想で自由に動けるというのはよくあることだ。イエス・キリストも自分の生まれた土地では奇跡を起こせなかったという。
地元の人ほどその土地の魅力に気づいていなくて、その土地に来たばかりのよそ者のほうがその土地の隠れた良さを見つけたりすることも多い。
優春翠に招待してもらい、これまで二度、川本町に行ってみましたが、東京に暮らす者にとってはとても新鮮な体験でした。
これがフィンランド人だったらどんな感想を抱くでしょうか。
アンネなら、川本町の隠された魅力を山のように発見するはずです。