翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

ヨレ様で実感する「引き寄せの法則」

引き寄せの法則」の極意は、すでに自分が望んでいる状態になっているとリアルにイメージすることです。
「お金を引き寄せたい」と願っているのに、貧乏なままなのは、お金がないという欠乏感にフォーカスしているから。あるいは、本当に心から望んでいるわけではなく「世間からお金持ちと見られたら、かっこいい」という邪心があるからだと、各種引き寄せ本にはさんざん書かれています。

頭ではわかっていても、心まで落とし込むのは、けっこうむずかしい。だから「引き寄せ」は、そう簡単には実現しないのです。

昨年の夏、突然、発熱したフィンランド熱。
正確には元レニングラードカウボーイズのヨレ・マルヤランタ熱ですが、半年たってみると、驚くことにヨレ様とものすごく近いところまで来ています。

夏はひたすら「トータル・バラライカ・ショー」の映像を観て、レニングラードカウボーイズのCDをすべて集めて、暇があれば聴いていました。とにかくヨレ様の歌声が好きでたまらなかったのです。

9月からはフィンランド語教室に通い始めました。
外国人のアイドルにはまって語学を習うなんて、頭の弱いティーンエージャーそのもの。「将来、ヨレ様と会ったらフィンランド語で挨拶したい」というのが動機です。
フィンランド語の文法が複雑で、挨拶以上のものが身につきそうにないのですが、世の中にはこんなに変わった言語があると実感できることも大きな収穫だし、新しく年下の友人もでき、習い事ってけっこう楽しいものだと思いました。

2010年の夏にフィンランドを旅して、その時の印象がとてもよかったこともあり、これからの人生、仕事とは関係なく、フィンランドというテーマを持つことにしました。これで退屈することもなく生きられるような気がします。

フィンランド人と知り合うために、カウチサーフィンを活用。
日本に来るフィンランド人旅行者に会ったり、ヘルシンキ在住の日本好きフィンランド人を探してコンタクトを取り、メール交換も始めました。

地球の反対側でレニングラードカウボーイズを語る
http://d.hatena.ne.jp/bob0524/20121227/1356534145

カウチサーフィンの醍醐味はカウチ(寝場所)を提供することだから、「泊めてあげられないけれど、一緒にコーヒーは飲めます」から一歩進んで「カウチ可能性あり」のステータスに上げるために、情報収集をスタート。
経験者の話を聞くのが手っ取り早いので、東京で開かれるミーティングにも出席しました。

カウチサーフィンの掲示板を通して主催者のキョウコさんという女性に出席のメールを出しました。
その時、キョウコさんのプロフィールをチェックすると、同じ町内(その後、ご自宅に招いていただいたのですが、うちから徒歩10分)でした。
さらにプロフィールを読み進み、驚愕!
フィンランド語を学んでいて、好きな音楽はJore Marjaranta!!!
私そっくりの人が、こんな近くにいたのです。

カウチサーフィンのミーティングでは、キョウコさんは幹事役だったのであまり話せませんでしたが、その後、ヨレ様の話をたっぷり聞くことができました。
キョウコさんはヨレ様にすでに5回も会っています。
現在、ヨレ様の音楽活動はフィンランド国内に限定されているので、コンサート会場というより地方の小さなライブハウスを回っているそうです。キョウコさんが行ったライブでは、東洋人は彼女一人で「わざわざ東京から来た」ということで、楽屋に招かれ、リハーサルから見学でき、席は最前列中央。ヨレ様は日本語で「アリガトウ」とまで言ってくれたそうです。

フェイスブックのヨレ様ファングループにも、キョウコさんは私を入れてくれました。
ヨレ様のライブ情報が書き込まれているので、私はもっぱらフェイスブックをヨレ様ファンクラブの会報として活用しています。

後はフィンランドに行くだけですが、もう少しフィンランド語を練習しておいたほうがいいでしょうから、まだ先のことになりそうです。

しかし、この引き寄せ力、自分でもびっくりです。
この力を使って、お金や仕事を引き寄せられないものかと思うのですが、おそらく私は大金持ちになる器ではないし、お金がなくてもけっこう楽しめることに気がついてしまったのです。

たとえば海外旅行。お金があれば、真っ先にやりたいことです。
仕事が忙しいと、リフレッシュと称して旅に出たくなります。決して安くはない旅費をかけて世界のあちこちに遊びに行っていました。
昨年の海外旅行は、シンガポール3泊4日だけ。それでも、カウチサーフィンを通じて、さまざまな国の人に会うことができ、いつもの年より刺激的な一年となりました。

もともと私は名所旧跡を回る観光にはあまり関心がなく、地元の酒場で現地の人と交流するほうがおもしろいと感じます。駆け足のパックツアーで海外を旅するよりも、日本にいながらにして、海外からの旅人に会うほうがずっと楽しいのです。

だったら、海外旅行費用を稼ぐためにあくせく働かなくても、カウチサーフィンを活用して、気の合う人を探せばいいわけです。英語がネイティブでない人との英文コミュニケーションはとても楽で、少々文法がおかしくてもちゃんと通じるので、気楽に英文メールを送れます。

たしかに、フィンランドに行くにはお金が要りますが、ヘルシンキは日本からみるとヨーロッパの玄関口。探せば安い航空券がたくさんあるし、カウチサーフィンを通じて「ぜひうちに泊まって」という知り合いも何人かできました。

引き寄せ力を発揮できたのは、ヨレ様に純粋に惹かれたからこそ。
何かを好きになるのは、理由もなくひたすら好きになるのと「これを好きな私って素敵」の二つのパターンがありますが、ヨレ様の場合、決して後者ではありません。
「最近、好きになったミュージシャンがいて…」「へー、どんな人?」となり、レニングラードカウボーイズの写真を見せると、みんな言葉を失っていました。なにしろ巨大リーゼントにサングラス、衣装は旧ソ連の軍服風、足元は妖精が履くようなペンギンブーツですから。

トータル・バラライカ・ショー」を観るたびに「こんな素敵な声で歌う人がいるんだ…」とうっとりするだけで、現世的な欲のようなものは一切ありません。
この純粋な気持ちがヨレ様との距離をぐっと縮めたわけで、一生に一度でもこんな引き寄せができただけで、とても幸せです。

レニングラードカウボーイズ。前から4番目がヨレ様。