翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

損得より、好き嫌い

深夜に何気なくテレビをつけたら、『小公女』の実写ドラマをやっていました。
思わず引き込まれました。子供の頃から西洋かぶれだった私は、欧米の少女物語が大好きだったのです。子供時代に何度も読んだお話は、性格形成に大きな影響を与えているような気がします。

『小公女』のおもしろさは、お金持ちの娘として寄宿舎でちやほやされていた少女セーラが、父の死によって運命が一転するところ。
お嬢様学院の院長は、寄付金目当てにセーラを大切にするのですが、セーラの父親が亡くなり事業が破綻したと聞くと態度を一変させます。
セーラの部屋は屋根裏になり、学院使用人として働くことになります。

しかし舞台はイギリス。東洋の片隅に生きる私にとって、使用人であってもセーラの生活はあこがれでした。
窓から迷い込んできた猿を送り届けたことから、飼い主の富豪が父の親友であることが判明。ペットが猿! さすがイギリスです。セーラの父の事業は成功しており、父の親友はセーラを探していたことがわかり、セーラは再びお金持ちのお嬢様の境遇に戻ります。

このお話が私にもたらした教訓は、「相手の境遇が変わったからといって、相手に対する姿勢をころころ変えてはいけない」。
寄宿学校の院長のミンチン先生。学生の保護者から入るお金ばかり気にして墓穴を掘りました。
対照的なのが使用人のレベッカ。セーラの親切に感激し、セーラがお嬢様の座から滑り落ちた後も変わらない態度を保ち、お金持ちの家に引き取られることになりました。

「この人と付き合うと得か損か」だけを考えないこと。
長く生きていると、「損得」より、「好き嫌い」のほうが正しいことに気づきました。
「おいしい仕事をくれるかもしれない」「人脈が広がるかもしれない」という下心は裏切られます。それよりも、「この人と一緒にいると楽しい」という感覚に従うことにしました。

人生の師、ディラン先生は、息子ジェイコブに贈る歌『いつまでも若く(Forever Young)』でこう歌っています。
May you have a strong foundation
When the winds of changes shift.

損得なんて、風向きしだいですぐに変わってしまいます。
風向きがどんなに変わろうとも、軸足をしっかりさせておきたい。そのためにも、好き嫌いの感覚を磨いておかねば。


『小公女』の世界のような旧古河庭園