河合隼雄氏の著作で「シンクロニシティ」という言葉を知ったのが、易を学ぶきっかけでした。
ライターの仕事では、アラン・コーエン氏のインタビューでシンクロニシティがテーマになりました。
思考の力は強力だから、「自分はこうありたい」とイメージすることがシンクロニシティを呼ぶとアランはいいます。
自己啓発や精神世界の本によく書かれていることですから、私は別の切り口も欲しいと思いました。「スピ系にハマった人が、何もかもシンクロニシティに結び付けようとするのをどう思いますか?」と質問を投げかけたところ、アランはこう答えました。
「バス停で待っていたらソウルメイトと遭遇したり、スーパーのレジに並んでいたら、いきなり白馬の王子が現れて恋に落ちるなんてことはめったにないでしょう」
シンクロニシティや引き寄せの法則に傾倒して、心に描きさえすれば夢はかなうと信じて行動を起こさない人はけっこういるのではないでしょうか。
河合隼雄氏が精神分析家の資格を取るのに行き詰り、地雷復の卦が出たとしても、何もせずに状況が変わるのを待っていただけでは「復」にはなりません。初心に帰って2ヶ月間、必死に自分の分析を追求したからこそ、卦の通りの展開になったのです。
このエントリーでも紹介した痛快な言葉。
http://d.hatena.ne.jp/bob0524/20150730/1438219337
「自分からなんにも放出しないで、ただ自分のほしいものだけ手に入れるなんてないよね。それじゃバランスおかしいですから」(by天海玉紀)
まさにそう! 引き寄せ信者に対して常々、私もそう思っていたのです。
カウチサーフィンで会ったこともない外国人を家に泊めたり、このブログがきっかけとなって初対面の人とお会いすることもあります。
知人に「出会い系でもやってんの?」と突っ込まれたことがありましたが、たしかに出会い系といえば出会い系。しかし、私の出会い系は、偶然だけに頼っているわけではありません。私が相手に会いたいと思い、先方も私と会うことに価値を見い出してくれる時だけ、出会いが成立するのです。
カウチサーフィンだって、リクエストが来たら誰でも泊めるのではなく、リクエストの文面やプロフィール、リファレンスを確認し、「この人、おもしろそう」と思える人だけ受け入れています。
ブログやツイッター、フェイスブックなどネット上で自分の情報を発信しておくことが、出会いを引き寄せやすくなるはずです。特に、若い層の出会いはネットの情報なしでは成立しにくくなっているのではないでしょうか。
趣味の作品をアップして、同好の士との情報交換をしている人はたくさんいます。私がこのブログを通してお会いしたのは、カウチサーフィンに興味があったり実際にやっているという方々です。自分が食べたものや飲み会の写真ばかりアップしていれば、食いしん坊の人を引き寄せるでしょう。要は自分から情報を発信せずに、相手の情報だけを見て「会いましょう」と声をかけても、確率は低いはずです。
Luck is a matter of preparation meeting opportunity.
(幸運とは、準備が機会に出会うこと。)
オプラ・ウィンフリーの名言です。いつ機会がきてもいいように、準備しておきましょう。
箱根神社。神社の参拝も開運につながりますが、神様にお願いするだけで、何も行動を起こさなければあまり変わらないのでは?