交換留学で京都の大学で学んでいるヘンリク君は、寮にシャワーがあるのに好んで銭湯に通っているそうです。
「他人の前で裸になるなんて恥ずかしい」と温泉にも行きたがらない外国人留学生もいるのですが、サウナの本場であるフィンランド人は日本の銭湯にもすんなりなじみます。
ヘンリク君はサウナのある銭湯にも足を伸ばしたら、たまたまサウナが改装中で本当にがっかりしたというので、東京に滞在中、銭湯巡りを決行。
到着日には、我が家から徒歩10分たらずの銭湯へ。サウナと水風呂もあるアットホームな銭湯です。京都からの移動の疲れが取れたと喜んでいました。
翌日は両国の江戸東京博物館へ行ったので上野の寿湯へ向かいました。
寿湯の翌日には我が家から20分ほど歩き、テレビ東京の『サ道』にも登場した銭湯に行ったのですが、サウナと露天風呂の温度がちょっと低すぎたようで、ヘンリク君にとっての東京のベスト銭湯は上野の寿湯だそうです。
寿湯の女湯は男湯に比べると手狭でサウナも一種類だけ。老舗の銭湯だからしかたがないのでしょう。同じオーナーが鶯谷にオープンした都内最大級の銭湯「荻の湯」は新築だけあって女湯も広々としていました。次回はぜひヘンリク君を連れて行きたいものです。
フィンランド人が日本のサウナに入ってまずびっくりするのは、テレビ。サウナは神聖で、親しい人と語り合う場だからです。
うーん、たしかに私もサウナのテレビは好きじゃありませんが、常連同士のおしゃべりはおもしろいこともありますが、内容によって苦行にもなります。
フィンランド人はサウナで深い話をするので、たまたま一緒になった人も共感できるのかもしれません。
ヘンリク君の実家にはサウナがあり、よくお父さんと一緒に入っていたそうです。
そしてお父さんの教えは「サウナは我慢競争ではない。人より長く入ろうとするのではなく、自分にとってベストの時間で入ればいい」。
私はいつもサウナの12分計とにらめっこしています。最短でも8分、調子がよければ10分はサウナに入り、2分の水風呂。リラックスするはずなのに、頭の中で数字を数えばかり。
サウナ、水風呂、外気浴。できれば時計にしばられず、自分の感覚で楽しみたい。
そして生活全般も体内時計で暮らしたいものですが、まだそのレベルに達していません。