翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

14歳年下の男性にプロポーズされる法

傑出した人物の自伝には、凡庸な開運本とは比べ物にならないほどの知恵が詰まっています。

アガサ・クリスティー自伝には、興味深いエピソードが満載ですが、私が最も気に入っているのは、彼女の二番目の夫が結婚を決意した話です。

クリスティーの最初の結婚はみじめな結果に終わりました。夫が若い女性と浮気し、離婚を望んだのです。失踪事件を起こすまで落ち込んだクリスティーですが、徐々に立ち直り、中東旅行に出かけます。

このときに出会ったのが、14歳年下の考古学者、マックス・マローワンです。
砂漠の中に孤立した街、ウカイディルに出かけ、青々と輝く湖を楽しんだ二人ですが、帰路、車が砂の中に沈んで動かなくなります。

マックスと運転手は鉄板やシャベルで車を引っ張り出そうとしますが、何時間たっても解決しません。
とても暑い日だったので、クリスティーは車の陰に横になると、眠ってしまいました。

マックスは、このとき、結婚を決意したそうです。

 全然騒ぎたてない! 文句もいわないし、ぼくのせいだとか、こんなとこに止まってどうするんだとかもいわない。まるでこれから先へ行っても行かなくても一向にかまわないみたいな様子だった。そのとき、ぼくはあなたをすばらしい人だと思うようになった。
アガサ・クリスティー自伝 ハヤカワ文庫より)

何が起こっても動じずに、相手を責めない寛大な姿勢。
料理を習ったり、メイクやファッションに凝るよりも、男性に結婚を決意させる効果があります。

こう書きつつも、私にはこうした寛大さが欠けています。
広告・編集業界で長く働き、段取り・仕切りがヘタだとよく叱られていました。そのトラウマからか、人も批判的に見る傾向があります。
現在は一人でコツコツ原稿を書く仕事が多いので、何が起こってもそのプロセスを楽しむ心のゆとりを持ちたいものです。

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那覇波上宮では結婚式が執り行われていました。