翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)、ビジネス記事翻訳。副業で外国人に日本語を教えていましたが、2019年3月で卒業。フィンランドが大好き。ウラナイ8所属。

貧乏舌の幸福

美食家ではなく料理もあまり得意ではありません。

母は専業主婦で、兄のリクエストでしょっちゅうフライや天ぷらを揚げていましたが、私は油の後始末が面倒なのでもっぱら店で買っています。

 

食のこだわりがないので、なんでもない食事がとてもおいしく感じられます。いわゆる「貧乏舌」。

玄米菜食でも暮らせますが、ベジタリアンではないので肉も食べます。

高山で3泊しましたが、観光地のため普通の定食を出すところが少ないので、入ってみたのが精肉店が直営する「丸明(まるあき)」というお店。

空いていたので、立派なテーブル席に案内されました。焼肉定食もありましたが、一人のためにコンロに点火してもらうのも気が引けて、ステーキ丼にしました。

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A5ランクの飛騨牛ステーキ御膳。

味音痴の私でさえ、仰天するようなおいしさです。これまで食べていた牛肉はなんだったのかと思うぐらい。ウラナイ8の杏子さんが、エネルギーを充電するためにはまずお肉と言いますが、食べるごとに生きる喜びが実感できます。

 

ステーキ丼は極上の味でしたが、これから牛肉を食べるたびに「高山のあの味より落ちるな」と思ってしまったらどうしよう。

難民キャンプに慰問に来たお金持ちが、子供にお菓子をあげた話を思い出しました。食べたことのない夢のような味に子供は夢中に。難民キャンプで出される食事を味気なく感じ、車が来るたびにまたお菓子がもらえるのではないかと飛び出して轢かれて死亡。お菓子の味を知らなければ、渇望することもなかったでしょう。

 

昼にこれほど充実したものを食べると、なかなかお腹がすきません。そして夜の食事となると地方都市で一人で気楽に入れる店が見当たりません。

高山桜庵は共立メンテナンス系列なので、ドーミーインと同じく夜鳴き蕎麦がふるまわれます。素朴な味で、これはこれで大変おいしい。夕食を済ませたあとの夜食という設定なので量が少なく、午後9時という遅めの時間に食べる背徳感がますますおいしく感じさせるのでしょう。

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昼は3000円近いランチ、夜は無料の夜鳴き蕎麦。金持ちなのか貧乏なのかわからない旅に思わず苦笑。そして、どんな状況でも機嫌よく楽しむ人生の達人を目指そうと思いました。