JALの「どこかにマイル」で北九州の旅を満喫しました。
実は北九州に決まって、ちょっとがっかりしました。
JALから提示されたのは、伊丹、大分、帯広、北九州の4つ。
実家に帰る伊丹はできたら避けたかったけれど、大分で温泉に入ったり、帯広で北海道の秋を楽しみたい。北九州は日帰り出張の仕事のイメージが強くて旅心をそそらなかったのですが、超人気の観光地でないからこそ、さまざまな人生を垣間見ることができたのでした。
下関と小倉で二泊三日の旅。
下関の宿は安定のドーミイン。露天風呂とサウナ、水風呂を備えた天然温泉に充実の朝食。部屋で目にしたのが、30日連泊のマンスリープランの案内です。
ホテル住まいなら敷金礼金、光熱費は不要ですし、掃除もやってもらえます。フロントで聞くと、マンスリープランは12万円とのこと。30日間、新しい土地で暮らしてみたいという気持ちが沸き上がったのは、アン・タイラーの『歳月のはしご』の影響です。
主人公のディーリアははっきりした理由もなく突発的に家出して、新しい生活を築いていきます。主婦、母親という役割を離れて人生を見つめ直したかったから。
旅に出ることで人生に風を取り入れることができますが、2泊3日はちょっと短い。30日連泊なら、旅先だからと欲張ってしまうのではなく、自然体で過ごせそうです。
小倉で泊まったアークブルーホテルは今年の夏にオープンしたばかりです。
気さくな若い女性のスタッフによると、カフェに来て楽しかったので、ここで働きたくなったそうです。彼女に限らず、スタッフ全員がいきいきと働いていました。
ホステルも併設しているし、韓国も近いので海外から若い旅人も泊まるのでしょう。
シンプルでスタイリッシュな部屋。
カフェも併設しているし、キッチンや洗濯室もあります。
屋上も解放され、夜風に吹かれながら一杯楽しむこともできます。将来的にはビアガーデンになる予定だそうです。
下関の居酒屋でテレビを見ていたら、地域の天気予報にソウルや釜山の天気も含まれるのにびっくりしました。下関からは韓国や中国に定期航路がありますし、北九州から釜山まで飛行機で60分。東京より近いのです。 国際都市だから旅人だけでなく、一時的な居住者にも居心地がいいことでしょう。
NHKに「世界チョイ住み」という番組がありますが「日本チョイ住み」で十分楽しめると実感した旅でした。