欲が深い私は、静かで落ち着いた暮らしができません。
50代も半ばを過ぎたのだから、やりがいや承認欲求を手放せばいいのに、貪欲に世間の荒波に飛び込んでいます。
そうやって得たお金の一部を旅につぎ込みます。
旅に出ると、もろもろのストレスを吹き飛ばしてリセットできます。「なんて小さなことにくよくよしていたんだろう」「世界は広く、それぞれの人がそれぞれの場所で生きている」と実感できるからです。
しかし、いざ旅に出るとなると、どこに行こうかと迷います。選択の数が多すぎると決断できないのが人のサガ。
「ここに来たけれど、あっちのほうがよかったかもしれない」という思いを断ち切ってくれるのがJALの「どこかにマイル」です。
2月は高知に行きました。
JALから示された選択肢は、大分、熊本、宮崎、高知。
温泉大国の九州で温まるつもりが、高知に行くことになりました。
高知には占いの師匠の天童春樹先生がいらっしゃいます。
天童先生に「日本語教師の成り行き」で易を立てていただきました。この頃は日本語教師として暗中模索の状態で、学校に行くのが気が重くてしかかたがありませんでした。今も決して上手に教えているわけではありませんが、天童先生がおっしゃった通り、精神的な苦痛はかなり軽減されています。
夏休み前のベストシーズンの北海道を狙い、6月は「釧路、帯広、札幌、那覇」の4択。結果、沖縄に行くことに。
夏休みシーズンが終わり、私にとっては絶好の旅の季節が到来。
長野県の阿智村へ2泊3日のバスツアーを申し込みました。公共交通機関を使って東京から阿智村へ行くのはけっこう大変そうなので、昼神温泉に2泊するプランを選びました。小刻みに観光スポットを回る団体旅行は疲れますから。
ところが、参加者が集まらず、催行中止に。3度目の「どこかにマイル」で運試しをすることにしました。
占い師のはしくれとして、4つの選択肢のうちどこになるかを占ってみるべきなんでしょう。占い仲間の天海玉紀さんみたいに。
私は、JALに決められた行先を「天のお告げ」として読み解くことにしています。
最初の高知は「天道春樹先生に占ってもらえ」、2回目の沖縄は「多拠点居住を検討せよ」でした。
そして3回目。提示された選択肢は、帯広、大分、北九州、伊丹。
伊丹は親の介護で神戸の実家に帰るために定期的に利用している路線です。伊丹が候補に出ると選択をやり直すのですが、今回はあえてそのままにしました。伊丹に決まったら、もっと実家に関わるべきだと天が告げているのでしょうから。
そして、北九州に行くことになりました。
北九州空港から大分に出て温泉三昧、あるいは福岡に出ておいしいものを食べることも考えたのですが、それなら大分か福岡になっていたはずです。
北九州ならではの旅行計画ということで、下関と小倉にそれぞれ1泊することにしました。温泉宿ではなく、ビジネスホテルに泊まって、吉田類の『酒場探訪記』的に楽しみます。地元の生活を垣間見て、あわただしい東京の日常からリセットされ、新たなエネルギーを得られる旅になればと思っています。
というわけで、行って来ます。