翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

冬至までに大掃除を

冬至まで2週間を切りました。
今年の冬至は、12月22日(木)の14時30分です。

一年のうちで日照時間が最も短く、夜が最も長くなるのが冬至です。

易者にとっては一年で最も重要な日であり、これから一年のなりゆきの易(年筮)を立てます。

冬至は陰が極まる日です。冬至を過ぎても寒さは続きますが、日の長さは着実に長くなり、陽の力が少しずつ強くなっていきます。「一陽来復」と呼ばれる転換のタイミングであり、陰陽八卦で占う易者にとっては特別な意味があるのです。

去年の冬至に得た年筮は「雷火豊(らいかほう)」の上爻(じょうこう)。
「雷火豊」自体は、勢いがあるおめでたい卦なのですが、上爻は凶。
「商売が儲かり、いい気になって大きな家を建てたら、屋根が大きすぎて日が差さず、戸口から覗いてみても人の気配がない」という不吉な爻辞です。

もし五爻なら「章を来たせば、慶誉(けいよ)あり」という文筆業にとって最高の爻なのに、行き過ぎています。これはかなり苦しい年になりそうだと、暗澹としました。

2011年、出版業界全体の不況に加え、3月には東北大震災。占いや開運記事の需要は大きく落ち込み、占い雑誌MISTY休刊という衝撃のニュースもありました。

私にとって救いだったのは、これまでにライターとして関わった単行本で重版になったものが多く、ちょくちょく印税が振り込まれてきたこと。五爻の「慶誉」のおこぼれがもたらされて一息つけました。

上爻を陰から陽に転じると「離以火(りいか)」。
八卦では、占いを示すのは離です。離か二つ重なる「離以火」は、占い場所が二箇所になるという暗示だったのでしょう。横浜中華街・華陽園に加えて、11月からは阿佐ヶ谷のタロットバー・アーサでの鑑定も始まりました。
年筮を立てた時点で「鑑定場所が増える」と予測していれば名占ですが、現実に事が起こってから「これはこういう意味だったんだ」とわかるのが未熟なところです。

ともかく、冬至までに身辺を整理し、今年も心して年筮を立てなくては。
大掃除は年末を目処にするのではなく、冬至までに済ませること。これが当面の目標です。