翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

アラン・コーエンのバイブレーション

前回のエントリー「宅を卜せず、隣を卜す」にid:kamomeskyさんから質問をいただきました。
「同じ集合住宅に暮らす人がそろって引退されたりシングルのままなので、同じ集合住宅に暮らすと、同じ運気になるなら、とても気になる」とのこと。
「同じ運気」といっても、同じ人生とは限りません。年齢や持って生まれた性質により、異なった人生となります。「晏子春秋」のお話にしても、一国の宰相と王の命令により立ち退かされる庶民が近隣に住んでいたわけですから。

近隣に暮らしていると似てくるのは、「運気」というより「バイブレーション」といったほうが正確です。

私がこれまでに出会った人の中で、最もバイブレーションが高かったのが、アラン・コーエンです。
アランの日本初語りおろし本のライティングを担当できたことは、私のライター人生の中で最も幸運な出来事の一つです。

魂の声に気づいたら、もう人生に迷わない

魂の声に気づいたら、もう人生に迷わない

(ありがたいことに、この本は息の長いロングセラーとなり、忘れた頃に重版の知らせが届きます)

ネイティブの英語を聞いてそのまま日本語の原稿が書けるほどの英語力は持っていないので、通訳の方も同席して取材するのに加え、アランのセミナーにも出席させてもらいました(この4月、再来日が決まったようです)。

セミナー料金はかなり高額ですし、アランの熱心なファンも多いため、参加者はどなたも熱心にアランの声に耳を傾けます。
私も原稿にまとめるために、真剣に取材メモを取りました。

しかし、書き言葉にするだけでは、アランのバイブレーションの高さは伝えきれません。
アランと同じ空間にいるだけで、彼に共鳴し、感化されます。

と、書いてしまうとアランがあやしげな新興宗教の教祖みたいですが、彼はいたって常識的で寛大な人です。

たとえば、セミナー会場がいきなり停電になり、照明が非常用の灯りだけになり、マイクも使えなくなったことがあります。
こういうアクシデントのときこそ、アランの本領発揮。
あわてずさわがず、穏やかな肉声で語りかけ、停電になったことがまるで天の恵みであるように感じさせるのです。

マウイ島在住のアランを訪ねる企画にも参加しました。
アランのセミナーにヨガや瞑想、ピクニックなどが組み込まれた1週間ほどのマウイ島滞在です。
希望者は、アランとのパーソナルセッションを申し込めるのですが、料金はたしか1時間5万円ほどでした。

セッションを終えたばかりの人とばったり出くわしたら、至福の表情を浮かべていました。
「最初の15分で、すべてわかってしまった。だから時間が余ってしまって、残りの45分は雑談していた」
アランと一対一で15分話すだけで、そんな境地に達するとは。

たいていのことは、本を読めば理解できます。
だけど、言葉で伝わらないこともたくさんあります。
ライターとしてそれを言ってしまうとおしまいなので、取材中はアランにたくさんの質問をしました。
「あなただって、若い頃は恋愛で傷ついたことがあるのでないか? どうやってそこから立ち直ったのか?」
「あなたのセミナーでは、高揚した気持ちになり、自分の中の無限の可能性に気づくことができる。しかし、日曜のセミナーの翌朝、いつもの仕事に出かけて、平凡なルーティンワークに従事するうちに、やはり限界を感じてしまうのでは?」
「時にはあなたでも気持ちが落ち込むことがあるのでは? そんな時の回復法は?」
こうしたネガティブな質問をぶつけられても、アランは嫌な顔一つせず「君は次から次にユニークな質問をするね」と答えてくれました。

自分が占い師となり、対面鑑定もこなすようになると、アランの域には到底達していないことを思い知らされ、ため息が出ます。
占術のロジックに従って説明するだけなら、占い学校で学べば、ある程度のレベルまで達することができます。
占ってもらう立場にしても、ネットの占いコンテンツを使えば詳細な命式と大運、流年やホロスコープがわかる時代です。
それでも対面鑑定のニーズがあるのは、占い師のバイブレーションに触れたい人がいるからでしょう。

バイブレーションをあが得るためにアランが教えてくれた方法の一つ。
人生には3つのレベルがあります。
1、survival(生存)
生きていくための生活費を稼ぐ生活。
2、just enough(ほどほど)
とりあえず仕事は続き、食べていけている。
3、celebration(祝福)
喜びや創造のために生きる。

自分が一番上の「祝福」のレベルに達したら、何をやりたいか具体的に想像してみてください。
「祝福」に達するためにあくせく働くのではなく、「祝福」のレベルを体感することで現実を引き寄せるのです。

「自由に行きたいところに旅をする」というのが私の想像でした。
「そうはいっても、老後のために貯金もしなくてはいけないし、そうそう旅にも出られないだろう」というネガティブな気持ちを打ち消せませんでした。

しかし、昨年、カウチサーフィンで外国人旅行者を自宅でホストすることで、「祝福」のレベルに近づいたような気がします。私が海外を旅したいと願ったのは、観光スポットを回ることではなく、国境を越えて人と交流したいからで、カウチサーフィンなら自宅でそれが可能になるのです。
バイブレーションの高いカウチサーファーを招いたことで、運気も上がりました。
アランの教えは着実に私の中に根付いていたのです。


フィンランドタンペレの街頭にて。