JALの「どこかにマイル」で旅の行き先が鹿児島になり、指宿のリヒトに行ってきましたが、向こう見ずな私にも少し不安はありました。
断捨離はストイックなイメージがあります。だらしない私が浮いてしまうのでは…。
実際に行ってみると、そんな不安は杞憂に過ぎないことがわかりました。
温かい歓迎をしてくれた純子さんとみずゑさん。そして、地元指宿の文さんとかず余さん、福岡のトップトレーナー、葉子さん。せっかく再会したダンシャリアン同士で盛り上がりたいだろうに、快く私も仲間に入れてくださいました。
断捨離で空間の風通しがよくなると、人間関係も風通しがよくなるのでしょう。
文さん差し入れの鳥刺しと薩摩揚げ、旅行気分が盛り上がりました。かず余さんからはお中元で届いた梅干し。「断捨離を始める前、きれいな包装紙はいつか使えるかもしれないと取っておいたものだった」とのこと。参考になります。
リヒトのキッチンは自由に使っていいのですが、「美しく清潔に維持する」というルールがあります。ダンシャリアンたちとキッチンに立つと、断捨離の極意を垣間見ることができます。
食後、食器を洗って片付けると、葉子さんが食器棚を整え始めました。
単に収納するのではなく、食器をどう並べたら美しく見えるか、まるで美術館の展示担当者のよう。断捨離の本を読んで頭で理解しただけのことが、リヒトでは五感で学べます。
リヒト案内にはこう書かれています。
やましたひでこが、古伊万里と輪島塗の器を提供しております。
古びた器たちですが、とっても味わいがあります。
どうぞ、ご自由にお使いくださいませ。
割れる、壊すことなど、気になさらずに。
そう、「モノは使ってこそ!」が
断捨離のコンセプトですからね。
「割れる、壊すことなど、気になさらずに」という一文にぐっときました。私はモノを所有していたようで、モノに所有されているのです。
調理台と流し台の下は扉がありません。
「みんなが使うから、どこに何があるか一目でわかるようにしている」と葉子さん。
淡いピンクの布は、洗った食器を拭き終わったら流しを拭き、使い終わったら右側に。まとめて洗濯するそうです。
ボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」の一節が頭の中でぐるぐる回りました。「転がる石に苔が生えぬ」、まさに断捨離ソングです。
You've got no secrets to conseal
隠さなければならない秘密もない
あやさんによると、断捨離トレーナーになるには講座やレポート提出に加えて、やましたひでこさんが自宅を訪れての面接があるそうです。
我が家の流しの下、洗面台の下は、扉を閉めてconsealしていました。断捨離トレーナーにはとうていなれませんが、やましたひでこさんの訪問シーンを想像して、いつ誰が開けてもいいように断捨離しよう決意しました。