翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

同調圧力による死  知覧特攻平和会館

九州の豪雨のニュースを目にして、先月の鹿児島の旅を思い出しました。

JALの「どこかにマイル」で鹿児島がよく当たり、去年から3回、訪れています。本州最南端の鹿児島は人が温かく、食べ物もおいしいし、いつも楽しい旅になります。

 

初回は指宿、2回目は霧島、そして3回目は枕崎へ。

枕崎まで南下したなら、知覧にも足を伸ばさないわけにはいきません。

知覧といえば、特攻隊。できたら行かずに済ませたいけれど、「どこかにマイル」で鹿児島ばかり当たるのは、行かなくてはいけないという天の声なんでしょう。

 

枕崎から知覧へ行くバスの時刻を調べていたのに、ネットの情報が古くて3時間ほどのロスタイムが生じました。

 

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もう知覧に行かなくてもいいかと思いました。特攻なんておぞましい日本の歴史に向き合いたくなかったのです。でも、枕崎の観光案内所の女性が「知覧にはぜひ行ったほうがいい」と勧めてくれました。

 

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知覧特攻平和会館に展示されている、遺書や手紙。読んでいくうちに苦しくなってきます。本当は死にたくないのに、死なざるを得ない状況。

 

当時、少年航空兵に選ばれるのは大変な名誉。町や村を挙げて万歳三唱で送り出されました。しかし、戦局が悪化するにつれて、自分の命を犠牲にして敵艦を撃沈することが求められたのです。

 

拒否なんてできないでしょう。死ぬのが嫌で逃げだしたら、自分の家族がどんな目に遭うか考えたら。

 

視聴覚室で語りを聞かせてくださった方は、終戦当時子供だったそうです。戦争なんて昔のことではなく今につながっているという感覚になりました。でも、リアルタイムで戦争を知っている人たちは高齢化して世を去っていきます。

 

ホロコーストを生き延びてアルゼンチンに渡った少年が70年ぶりに故郷のポーランドを目指す映画『家へ帰ろう』。 

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当時を伝える場所や本、映像に接して、今を生きる幸運をかみしめたいと思います。