翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

マシュマロ実験

新年を前に、「来年こそは」と決意を新たにしている人も多いことでしょう。

ダイエット、お酒を控える、貯金するなど、目標を立てるものの、新年を迎えて数日もすれば、お正月太りした体に気づき、二日酔いになるほど飲み、バーゲンセールの熱気にあおられ不要なものまで買い込むというパターン。

一時の欲望に負けることなく、充実した人生を送るためのヒントが、NHK・Eテレ「選択の科学(コロンビア白熱教室)」で紹介されていました。

教材となったのは、「マシュマロ実験」です。
被験者は4歳の子供。大好物のマシュマロを一つもらい、こう言われます。
「このマシュマロは君のものだけど、まだ食べちゃだめだよ。もし私が戻ってくるまで待てたら、ご褒美にもう一つあげる。待ちきれなくて、どうして食べたくなったら、食べていいけれど、一つしか食べられないよ」

子供は、マシュマロ一つより二つのほうがいいので、待とうとします。しかし我慢は続かず、食べてしまった子供もたくさんいました。

これは1960年代に心理学者のウォーター・ミッシェルが実施した著名な実験です。
「選択の科学」のシーナ・アイエンガー教授によると、実験は続行中で、誘惑に負けてマシュマロを食べてしまった子供と、待ち続けて二つもらった子供の追跡リサーチは今も行われています。我慢できた子供は成績もよく、高い所得を得て、離婚率も低いそうです。

大人も4歳の子供もそんなに変わりません。
人生で出会う「マシュマロ」を我慢できず、一時的な満足を得るものの、翌日には苦い後悔を味わうのです。

解決策の一つとして、アイエンガー教授が紹介したのは、誘惑の対象から意識的に気をそらす方法です。
クッキーをテーブルの上に出しっぱなしにしたままでダイエットするのはむずかしいけれど、お菓子類を一切買わないようにすると、わざわざ買いに行ってまで食べようとはしない可能性が高いのです。

マシュマロ実験でも、皿の上にふたをかぶせてマシュマロが見えないようにしたり、おもちゃを与えると、我慢できる子供がぐっと増えたそうです。

お酒を控えたかったら、ビールのケース買いは、やめましょう。出費を減らしたかったら、クレジットカードを持ち歩くのは、やめましょう。

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そうはいっても旅先ではついつい飲んでしまいます。那覇ヘリオスパブは私にとって天国のような場所です。