翡翠輝子の招福日記

本業は女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)。副業で外国人に日本語を教えています。フィンランドが大好き。

オルタナティブな不運

易を一緒に学んでいる夏瀬杏子さんのブログ。「振り返ってわかること」というタイトルで、とても興味深いことをことを書いています。
http://annco.blog.jp/archives/1064033064.html

いつもにこにこして、円満そのもののような杏子さんですが、お仕事で大変なこともあったそうです。ちなみに杏子さんの本業は理系の専門職で、フリーランスのライターという不安定極まりない仕事を続けてきた私からすると杏子さんの仕事運は堅実そのものだと想像していました。でも、どの仕事にも、経験者にしかわからないさまざまな事情があるのでしょう。

恐ろしい同僚・Aさんに耐えかねて職場を去った杏子さん。仕事を辞めたことで占いを勉強し始めて今に至っています。

そして今となると、あんなに大嫌いだったAさんが意外と立役者だった気がしてしょうがない。あの初日に「変だ」と言われたことは間違いなく私の意識を変えました。そして結果的に私を占いの世界に突き落としてくれました。
人生を変える人というのは意外と嫌な姿をして目の前にしれっと現れるものかもしれません。

なるほどね。杏子さんと私が出会えたのも、そのAさんのおかげ。杏子さんのおかげで易のおもしろしさを再確認できているのですから、私もAさんに感謝しなくてはいけないのかも。

そして、杏子さんと同じような話を、村上春樹も書いています。

職業としての小説家 (新潮文庫)

職業としての小説家 (新潮文庫)

村上春樹がアメリカのマーケットを開拓しようと思い立ったのは、日本国内での風当りがかなりきつかったことも一つの理由です。
「欠陥のある人間が欠陥のある小説を書いているんだから、まあなんと言われても仕方があるまい」と気にしないようにしていても、事実ではないことを事実のように書かれ個人攻撃されて、日本国内のややこしい文芸業界と関わり合わずにすむように、海外へ目を向けたのです。

考えてみれば、日本国内で批評的に叩かれたことが、海外進出への契機になったわけですから、逆に貶されてラッキーだったと言えるかもしれません。どんな世界でもそうですが、「褒め殺し」くらい怖いものはありません。

禍福は糾える縄のごとし。
英語でいうと"good luck and bad luck alternate."
alternateは、形容詞のalternaive(別の可能性、代替手段の)のほうがなじみ深い単語です。
文化やスタイルが型にはまらないという意味で、「オルタナティブ・ロック」といえば、商業的な音楽から一線を画した前衛的なロックであり、「オルタナティブメディスン」は西洋医学に対する伝統医療や中医学を指します。

アンラッキーなことが起こっても、「これはオルタナティブ・ラックだ」と考えるだけでも、気が楽になります。


おみくじで大吉が出たら、今が頂点で運気が下がっていくのに対し、凶が出たら後は上がっていくという考え方もあります。