釧路では地元でガイド組織を立ち上げた大島さんに大変お世話になりましたが、おもしろい出会いは他にもありました。
ほぼ自由行動なので、同じツアーの人と顔を合わせるのは朝食と空港との連絡バスぐらい。帰りの釧路空港行きのバスで隣に座ったおひとり様女性。20年ほど前に60歳で定年したということは、現在80代ということでしょう。
びっくりしたのは、携帯電話を持たずに来たという話。一応、自分名義の携帯は契約しているけれど、まったく使わないので家に置いたままだそうです。
「働いていた最後の何年か仕事のために携帯電話を持たされたけれど、自分のすべてが携帯電話に入ってしまうようで嫌だった」というのが理由。テレビも持っていないそうです。情報収集はラジオから。
自分で手配する一人旅は無理だけど、このツアーのように日程表が郵送されてきて、羽田空港の集合場所に行けば往路の搭乗券がもらえたり、現地で添乗員と合流するシステムなら対応できるそうです。
このツアーは平日発着の5泊6日ということもあり、参加者はリタイア組がほとんど。復路の航空券は予約番号が書いた紙を渡され、オンラインチェックインが推奨されていましたが、無理な人は空港で航空会社のカウンターで発券してもらえます。釧路空港でバスを降りると、ほとんどの人がカウンターに向かっていました。今後はオンラインチェックインできる参加者の割合が増えていくはずです。
80代の女性は、ツアーに含まれていた2日分のJRフリーパスを利用して網走まで往復6時間かけて日帰りし、網走川沿いを歩いてきたそうです。趣味はウォーキングなので、次の旅は上高地。80代でそれだけ歩ければ十分だし、何よりも携帯電話なしで一人旅する度胸、恐れ入りました。
夫と私はJRのパスを使って「特急おおぞら」で帯広へ。ローマの湯の貸切サウナとモール温泉。片道1時間半なのでゆっくり楽しめました。
翌日の根室は特急が1日1本しか走っていないため普通列車で往復。片道2時間半ほどでした。

根室に行きたかったのは、函館や札幌でよく行く回転寿司「根室花まる」の本店に行ってみたかったから。

私はお寿司を食べるだけでよかったのですが、「せっかくだから納沙布岬へ」と夫。

納沙布岬行のバスにはロシア語の表示が! 2026年から料金改定の告知のようです。ロシアがすぐそこだという実感がわいてきます。車窓の景色もアキ・カウリスマキ映画でレニングラード・カウボーイズたちが働いていた農地に似ています。

天気はよかったのですが、風が強い日でした。
この日はかなり詰め込んだスケジュールとなり、翌日は疲れてだらだらしてしまいましたが、同じ街に5泊というゆったりした旅程はなかなかいいものです。
そして、元気な高齢者に会うと勇気づけます。若さと老いは相対的なもので、70代の団体に入れば60代の私も「若い」ことに。私もあと15年ぐらいは一人旅を続けたいものです。