翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌やビジネス誌の原稿書きを30年。現在はリタイア生活へ移行中。2023年秋、スペイン巡礼(フランス人の道)。2025年夏、ガルシア=マルケスの作品舞台となった地を一目見たくてコロンビアへ。ウラナイ8https://uranai8.jp/で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。おかげさまで四刷になりました。

マイル修行の諸行無常

JALに乗ることが多いので、2020年にいわゆる「マイル修行」をしてJALグローバル・クラブ(JGC)の会員になりました。当時は年50回の搭乗で平会員資格が得られました。その頃は月に1回のペースで神戸の実家に介護帰省をしていたので、新幹線ではなく羽田伊丹便を使えばそれだけで24回。残りは26回ですから、一年に13回、往復の飛行機旅行をすればクリアできる計算です。せっかくの機会なのでちょっとがんばって上級会員まで到達しました。

 

 

あまり旅行しない人には、なぜそこまでしてステータスを取りたいのか不思議に思うことでしょう。

私にとって価値があるのは、まず空港ラウンジの利用。旅で一番楽しいのは旅立つ瞬間。空港に早めに行ってラウンジで過ごす時間が好きです。国際線では食事も出ます。海外旅行先でもJALが属しているワンワールドグループの航空会社のラウンジが利用できるので、長い乗り継ぎ時間が苦になりません。

 

選択できる座席もステータスによって異なります。エコノミーにしか乗らない私は、国際線では非常口前の窓際席を選びます。足元が広く隣に気を使うことなくトイレに立てますし、全身を壁によりかかって眠れるのでフルフラットに近い寝心地です。そして、非常口前の席は緊急脱出時に乗務員の手伝いをすることになっています。このフライトを安全に心地よいものにするために協力しますという姿勢を見せて、CAさんと一体感も味わえます。

国内線でありがたいのは優先搭乗。座席の頭上に荷物を入れられます。機内持込可の最大サイズのキャリーバッグによって頭上のスペースが占領されると、座席から離れた場所に収納するしかありません。

 

ようやくJGCの会員となったのに、コロナで旅行ができなくなりがっかりしましたが、一度取れば年会費を払うだけでJGCのステータスを維持できます。おかげでいつも快適な旅を満喫しています。

 

今年1月の上海旅行の離陸前のJALラウンジ。バリスタに淹れてもらったコーヒーは、ゴディバのチョコレート付き。

 

その後、JALはライフステイタスポイント(LPS)を貯めていくスタイルに切り替わりました。

背景には、JGC会員が増えすぎてラウンジが混雑し、時間によっては食事を求めて並ぶ人が多すぎて、まるで新宿公園の炊き出し状態になったからだと思います。ありがたいことに、すでにステータスを持っている人はそのままです。

 

時間がたてば今の会員が高齢化して飛行機に乗らなくなる自然減を待つJALに対して、大胆に変更したのがANA。クレジットカードの年間決済額300万円未満の会員をばっさり切ると発表し、マイル修行界隈では大きなニュースとなりました。コーポレートカラーから、JALは赤組でANAは青組と呼ばれます。両方のステータスを持つ紫組はこれからどうするのでしょうか。

 

人類は皆平等ですが、船や飛行機は乗客のランクを分けます。ランクが違っても、目的地に着いてしまえば同じ。エコノミー席しか買わないのに、会員特権でちょっとでもいい待遇を求めようとするのは、さもしいことだと自覚しています。ANAの方針転換に対し、JALがどう出ようとも、淡々と受け入れるしかありません。そもそも、中東情勢によっては燃料不足で飛行機が飛ばなくなるかもしれないのですから。