2022年、長く続けてきた週刊誌の連載がなくなったのは、ウクライナ侵攻による紙の値上がりでページ数を減らさざるを得ないからと編集者に説明されました。
そろそろ引退の年齢だったし、連載がなくなれば念願だったスペイン巡礼に行けるということで計画実行に向けて動き出し、2023年にフランス人の道を歩きました。
先日、2027年版のカレンダー制作の打ち合わせがありました。無料のカレンダー配布が少なくなったせいか、書店で気に入ったデザインのものを買う人がいるのでしょう。出版不況の中で貴重な売上げです。
私が担当するのは著名な風水師が監修するバラの花と風景のカレンダー。月ごとの開運アドバイスなどを書きます。
つやつやしたコート紙に印刷された今年のカレンダーを見ているうちに「来年版、印刷できるのでしょうか」と口走ってしまいました。このまま石油が入ってこなければ、印刷用のインクがなくなります。編集者は「心配性なんですね」とあきれていましたが、コロナの初期だってまさかあんな深刻な状況が続くとは想像しませんでした。
「流れが止まる」ことに過度の恐怖心があります。
父親が外国航路の船員でタンカーにも乗っていた影響もあるでしょう。世界のどこかに親がいて、常に動いているのが当たり前だと思って育ったせいか、しょっちゅう旅に出ています。旅ができるのも、世界のあらゆるものが順調に流れているからです。今年の11月にはイスタンブールに行こうと、JALでドーハ乗り継ぎの便を予約しすでに発券していますが、どうなることでしょう。すでに韓国では飛行機の減便が相次いでいるようす。夏に計画している旅行も危なくなってきています。
Xのタイムラインで外国語投稿が自動的に日本語で表示されるようになりました。これがけっこうおもしろくて、つい延々と読んでしまいます。
「お金は水を愛する」とはどういうこと?という英語の投稿に、次々とお金と水のメタファーが紹介されていました。
Currency 通貨 お金が川の流れのように動くという考え
Liiquidity 流動性 資産がキャッシュフローに容易に変換できるかどうか
Income Streams収入源 生活に入って来るお金のさまざまな川
お金はそこに置かれたままでは育たない。循環するお金は機会を見つける。本当の勝負はお金を持つことではない。お金が流れるべき場所を知ることだ。
石油に関して悲観的な発言をすると左翼よばわりされることがありますが、私は根っからの自由主義者。お金も人も、世界のどこにでも自由に行き来できる世界を夢見ています。

上海から地下鉄で1時間ほどの郊外にある朱家格(ジュージャージャオ)という運河の街へ。地下鉄の駅から中心街まで行くボートのチケットを買いました。乗り場で次のボートを待っていると、中国人旅行者から「あなたはチケットを持っているの?」みたいなことを聞かれて「ごめんなさい、私は日本人なんです」と英語で答えると、私のチケットを手に取って裏表をチェックするのです。このままチケットを奪われたらどうしようと一瞬、危惧しましたが、中国はそんな野蛮な国ではありません。「謝謝」とお礼を言われて、ちゃんと返してくれました。
次に来たのが欧米系の二人組。中国では何でもQRコード決済だと思い込んで、スマホでボートに乗ろうとして、船頭さんから中国語で「チケットを買うように」と言われています。「売り場はあそこ」と英語で伝えました。旅先ではついお節介になってしまいます。
3か月前にはこんな体験が当たり前だったのです。これから世界はどうなるのでしょうか。