沖縄は「チャンプルー文化」だとよくいわれます。
ゴーヤチャンプルーのチャンプルーで「混ぜる」という意味。季節の食材と卵、豆腐やそうめん、麩などを炒めた料理の総称です。
琉球王国時代には中国、朝鮮、東南アジアとの交易が盛んで、さまざまな文化が融合。戦後はアメリカの影響も強く受けています。福州園や識名園などの中国風の庭園や、まるでアメリカのような北谷の街並み。道には魔よけの石敢當(いしがんどう)、家の門にはシーサー。多種多彩な文化の融合が沖縄の魅力です。
というわけで、旅のプランもチャンプルーにして、やんばるのコワーキングスペース併設の宿の翌日は、恩納村のシェラトン沖縄サンマリナベイへ。最も好きなホテルチェーンはドーミーインという安上がり体質ですが、たまにはリゾート気分にひたってみることにしたのです。
海が見えるバルコニーでオリオンビール缶を飲みました。
ホテルでランチでも食べようかと思ったのですが、メニューを見るとちょっとためらうお値段。前回はお手軽なランチがあったはずなのに。
過去のブログをさかのぼってみると、前回の滞在は2017年6月。ホテルのアクティビティでシュノーケリングを体験しました。当時のレートは1ドルが110円前後。外資系のホテルは日本円だと何もかも割高に感じるのかもしれません。
チェックインの際、となりのカウンターから「国際通りに夕食を食べに行きたい」という相談が聞こえてきました。英語の感じからしてアメリカ人客でしょう。
わざわざ恩納村から国際通りへ? しかもタクシーで。片道1時間って言われているのに、ノープロブレム!? 往復したらタクシー代だけで2万円近くかかるのでは。このホテル、こういう層の客を相手にしているんだなと感じた一瞬でした。
ハワイの物価がとんでもなく高いとニュースでよく目にしましたが、沖縄も外国人相手のビジネスはハワイの水準に近づいているのでしょう。海の美しさではハワイに引けを取らないし、治安のよさとサービスの質の高さを考えると、今後、世界中から沖縄に観光客が押し寄せるかもかもしれません。
日本人にとって沖縄は高嶺の花となるのかと悲観しましたが、最終日の那覇でそんな心配は吹き飛びました。
ハイアットリージェンシー沖縄のすぐ近くに、いかにも「チャンプルー」な建物が。
喫茶店にうなぎ、ステーキ、居酒屋、ミュージックバー。どの店に入ってもディープな沖縄体験ができそうです。ミュージックバー、女性飲み放題1500円~に大いに惹かれましたが、営業時間は21時から。
ぶらぶらと街歩きして国際通りの真ん中にある「てんぶす那覇」へ。琉球ガラスや陶芸、織物、舞踊などの伝統文化を発信する施設です。
のんびりと日向ぼっこしていた猫。職員の方によると、かなりのおばあちゃん猫だそうです。人懐こくて、たっぷり触らせてもらいました。工芸館にふさわしく、布製の凝った首輪をしています。
室内に目をやると、機織りしている人の横で寝そべっている猫も。ここは一応、市の施設なのでは? なんと自由なこと。
これが沖縄なんだと改めて感じ入りました。こうした自由な空気に触れたいから、何度も沖縄に来たくなるのです。