翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年秋、スペイン巡礼(フランス人の道)。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。おかげさまで重版になりました。

自分に呪いをかけてはいけない

スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼にあこがれて、山に登る練習を始めました。

 

八丈島では勢いで八丈富士に登頂。「八丈富士に登れないようではピレネーは越えられない」と自分を追い込んでいました。

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なぜ、あそこまで思い詰めて頂上を目指したのか。途中で引き返しても、どうということもないのに。

そう思うのも、日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会のイベントで、巡礼経験者から「今日の道が歩けたのなら、ピレネー越えは大丈夫」と言われたからです。単なるハイキングだと思って参加。何の心構えがなくても、登れる時は登れて無事に下山できます。

 

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ドラマ『逃げ恥』で若さに価値を置き年上を見下す女性に、石田ゆり子が「呪い」と言っていたのを思い出しました。いずれ年を重ねて、自分が見下していた年齢になるのだから。老いた人間に価値がないと思い込むのは、未来の自分に呪いをかけるようなものです。

私が自分にかけていた呪いは「八丈富士に登れなければ、ピレネー越えは無理」そして、「スペインに行って、巡礼の道を歩き通せなかったら意味がない」。

さらには「年を取って旅行ができなくなったら、何の楽しみもない」「認知症で自分が誰だかわからなくなったら生きている意味がない」と老後の自分に呪いをかけています。

 

先日のヒップホップのレッスンで「ステップを間違えても、堂々と踊っていれば見ている側にはわからない」と教わりました。

ピレネーが越えられなかったら、あるいは途中まで歩き足の故障で巡礼を断念したら、電車やバスの旅に切り替えます。きれいな景色やおいしい料理とワインを楽しんでいれば、「スペインを満喫する日本人旅行者」であり、巡礼の落伍者だなんて思われません。

そして、スペインに行けなくて近所の公園を歩いていても、人生を楽しんでいる人になれます。

 

高尾山には焚火が楽しめるスポットもあります。先日は好物のビールも断って登頂を目指しましたが、高尾山は登山練習の場ではなく楽しむところ。これからはもっと気軽に出かけます。