旅のサブスクHafH(ハフ)のライトプラン(月2980円)で近場の一泊旅行を楽しんでいます。
先月は新宿の温泉宿へ。
今月は東銀座のACホテルへ。スペイン系の高級ホテルです。コロナの前、最後の海外旅行となったマドリッドで泊まりました。次にいつ行けるかわからないから、せめて銀座のACホテルに泊まってみたいと予約。
3000円弱のライトプランで高級ホテルに泊まれるなんて。しかも同伴者可なので夫と泊まりました。インバウンドを見込んで日本に進出したホテルチェーンにはかなりの空室があるのでしょう。
チェックアウト時、「ハフプランでは通常、アップグレードはないのですが、今回は特別に上層階になります」と言われました。宿泊客が少ないので、階をまとめているのでしょうが、ちょっと恥ずかしい。ちゃんとしたホテルには相応の対価を払って泊まらなくては。今後は気楽なホステルやサウナ泊でハフを使おうと思いました。
自宅から銀座まで、地下鉄一本で30分ほど。若い頃は銀座の先の築地の会社に通勤したこともあります。
フリーランスになってからは、広告から編集へ仕事がシフトしたため銀座に行くこともなくなり、すっかり足が遠のいていました。
買い物も新宿で済ませることが多かったのですが、銀座に行くならぜひ訪れたかったのが好日山荘。トレイルウォーク関連を検索するとよく目にする山の専門店です。
平坦な道を長く歩くための靴を探しているので、専門の店員さんのアドバイスがあり試し履きができる店で買いたかったのです。
勧められたのがSIRO(シリオ)。幅広・甲高の日本人の足に合わせて作られた登山靴です。何時間も歩き続けるのなら、色やデザインより履き心地。アドバイスに従い、通常より1サイズ上にして、ソールも入れてもらいました。
ついでにトレッキングポールも買いました。サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼の道ではほとんどの人が使っていると知り、使い方に慣れておこうと思って。とりあえず道具から揃える軽薄なタイプです。しかし、こう寒くては外を歩く気になりません。春になるのを待ちます。
夜は東銀座の歌舞伎座へ。
昔は一幕だけ安い値段で観られる自由席があったのですが、コロナで休止中。英語を教えてもらったり、翻訳の仕事を一緒にやっていた外国人とよく行ったものです。
夜の第三部のチケットを松竹のサイトで買ったのですが、発売日直後なのにほぼ完売でした。それもそのはず、かなりの席が間引かれていました。
昔と何かが違う…。役者が登場したり大見得を切った時の「中村屋!」「成田屋!」という大向うからの掛け声が一切なかったから。掛け声によって舞台と客席が一体となる独特の空間に身を置くのが楽しかったのに、今は単なる観劇です。掛け声を発することができる大向うの会は男性のみ、会員からの誘いによってのみ入れる会だそうですが、今はさぞかし寂しい思いをされていることでしょう。
コロナによって失われたものの数々…。家に閉じこもっているだけでは実感できませんでした。
翌朝は、築地本願寺のカフェへ。
阿弥陀如来の第18願(本願)にちなんだ朝食。タコの塩こうじ和え、鴨の山椒焼き、築地紀文の豆腐おぼろ揚げ、甘口昆布の佃煮など、皿の下にメニューの名前が書かれています。
朝はあまり食べないので、私がいただいたのはシンプルな「お寺の朝ごはん」。
師走の銀座。
行こうと思えばいつでも行けるのに、すっかりご無沙汰だった街に一泊するのは新鮮な体験でした。これからも月に一度、東京の各地を訪れてみたいものです。