今は東洋占術の原稿を書くことが多いのですが、かつては西洋占星術の記事もよく書いていました。一般的な占星術の記事では、太陽の12星座のみを取り上げることが多いのですが、それだけでは広がりがないので、占い専門誌では火星や金星、月の星座について書くこともありました。
その時に知ったのが、惑星の年齢域という考え方。
太陽が支配するのは25〜35歳で、その後、火星(35〜45歳)、木星(45〜55歳)、土星(55〜70歳)という流れ。
私の太陽星座は射手座です。最初に西洋占星術に惹かれたのは、自分の星座である射手座が大好きというのも一つの理由です。
しかし、私の木星と土星は山羊座。12星座の中で一番つまらなそうな星座です。
以前、天海玉紀さんから「星座の並びで、一つ後の星座は、一つ前の星座にダメ出しをする」といった話を聞いたことがあります。海外好きで楽天的、自由奔放な射手座に対して、山羊座は計算高くて「もっと堅実にやれ、結果を出せ」と説教します。
年齢域で考えると、40代半ばからは山羊座が続き、地味でつまらない人生になるのでしょうか。
阿佐ヶ谷七夕祭りの占いイベント会場がタロットバー・アーサに移った年、まついなつき先生が参加してくださったことがありました。関係者の特権で一番に鑑定を受けました。
「木星期に続いて土星期も山羊座。なんとか楽しくできないでしょうか」と聞いてみたところ、「山羊座には『楽しい』なんて言葉はありません」「楽しくやろうとしても、そのうち名誉が欲しくなるでしょう」とぴしゃっと言われてしまいました。
海外好きで単に外国人と交流するだけじゃだめなんだという流れで思いついたのが日本語教師。
日本語を教えるという大義名分があれば、外国人と遊んでいても、世間から後ろ指さされることもありません。
そんなわけで数十万円を投じて日本語教師養成講座に通って資格を取り、意を決して日本語学校で教えることに。失敗続きで消耗しながら、なんとか続けています。
鑑定の場で「大丈夫ですよ、きっとうまくいきます」と励ましてばかりでは、やがて行き詰まります。時期を経てその意味がわかるような苦い言葉もあえて発するのが占い師の役割でしょう。
横須賀・どぶ板通りのバー。大きな船が入港すると、店内はほとんどアメリカ人に。こういうところで飲んでいるだけでも十分楽しいのですが、しょっちゅう行くわけにはいきませんし。