翡翠輝子の招福日記

フリーランスで女性誌の原稿書き(主に東洋占術と開運記事)を担当し、リタイア生活へ移行中。2023年8月下旬からスペイン巡礼へ。ウラナイ8で活動しています。日本文芸社より『基礎からわかる易の完全独習』刊行。

どこかのサチコさんに感謝

2週間のフィンランド旅行が充実していたのは、人との出会いがあったからこそ。

エリザベス・ギルバートの『食べて、祈って、恋をして』は、イタリア、インド、バリ島を各4ヶ月ずつ、合計1年にわたる旅行記です。

この本はとてもおもしろく読めて、ブログに次々と書きました。

人生の専攻を決める
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磨くべき床は目の前にある
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旅に出る前に、エリザベス・ギルバートは「地の果てまで旅するのが怖くないのは、人と出会える土地であれば、きっとだいじょうぶだから」と説明しています。

 旅先で友だちができるのは、たいていの場合は、電車の席がとなり合わせとか、同じレストランや留置場にはいるとか、まあ、そんな偶然の出会いを通してだろう。だが、そういうのはあくまでもたまたまでしかなく、友だちづくりを偶然だけに頼るのはあまり感心しない。もっと計画的に友だちに出会おうとするなら、昔ながらのよき方法、知り合いの知り合いに正式に引き合わせてもらえる『紹介状』という手(最近ではEメールになりがちだが)を使うといい。
<中略>
 かくいうわたしも、イタリアへ出発する前、アメリカじゅうの知り合いに、ローマに友人がいないかどうか尋ねてまわった。そしてありがたくも、充分に信頼のおける、イタリア人連絡先リストを手にして旅立つことができたというわけだ。

私がフィンランドに安心して旅立つことができたのも、充実した連絡先リストを手にしていたからこそ。
エリザベス・ギルバートにもカウチサーフィンを教えてあげたいぐらいです。友人の友人という関係より、自分がホストしたカウチサーファーのほうがずっと信用できます。

といっても、アヌは東京でホストしたわけではありません。カウチサーフィンのサイトでアヌのプロフィールを見つけてメールを送ったのがきっかけです。
アヌにメールを送ったのは、「日本に興味があり、来日2回。ヘルシンキ大学で日本語を学んだ」とあり、編集者という職業が私と似ていたから。アヌから、すぐに返事がありました。

何度かメールのやり取りをして、「そもそも、日本に興味を持ったきっかけは?」と尋ねました。
「中学生のときに、日本のサチコという女の子と文通していて、当時はEメールではなく郵便の時代。サチコの便せんや封筒がとても『カワイイ』ものばかりだった」

アヌは40代なので、中学時代といえば30年近く前。サチコさんはサンリオのレターセットでフィンランドに手紙を送っていたのではないでしょうか。

「中学生のときは、日本とフィンランドの距離はとても遠かった。私たちは大人同士なんだから、会おうと思ったらすぐ会える。私は2回、日本に行き、あなたはまだ1回しかフィンランドに来ていないのだから、まずあなたに来てほしい」というアヌの誘いを受けたわけです。
縁をつないでくれた、どこかのサチコさんにとても感謝しています。

現代社会に生きていると、すべての運は、縁によって生じると実感させられます。だから「縁起」という言葉があるのでしょう。
占い学校の四柱推命の授業では、人と人が関係し合って、五行の変化を起こす様子はタペストリーのようだと習いましたが、サチコさんとアヌの縁が、アヌと私を結びつけ、そして、私はスザンヌをアヌに紹介。こんなふうに縁をどんどんつないでいきたいものです。